探索日:2022年12月4日
この日は電車とバスと徒歩で茨城県東茨城郡城里町の高取鉱山へ向かいました。
今回のメインの目的は蛍石(フローライト)。主に蛍石を採取し、余った時間で水晶を拾いたいと思います。
高取鉱山についてはこちらでもまとめています。
公共機関を使っての高取鉱山へ
まずは自宅最寄りの駅であるさいたま新都心駅から宇都宮線で小山駅へ。
小山駅からは水戸線に乗り換え水戸駅に到着。
水戸駅からはさらにバスに乗り換えます。
乗るバスは7番線の石塚方面行きです。
時刻表はこんな感じ。
1時間に1本ほどなので、事前に時間を確認する必要が有ります。
それと茨城交通のバスはSuicaなどが使えないので注意が必要です。
バスは水戸駅から1時間程かかります。
最初はお客さんも多いのですが、茨城大学でほぼ全員が降りてしまい、後半は貸し切り状態。
高取鉱山最寄り?のバス停である石塚車庫はこんな感じの場所。
実際のバス停は画像の車が沢山止まっている辺りなのですが、この日は丁度選挙期間だったようで、候補者のかたが演説しており人が多かったので少し離れた位置から撮影。
石塚車庫からのバス時刻表。
こちらも1時間に1本から2本なので、帰る際には事前に時間を確認しておく必要が有ります。
ちなみにここよりも高取鉱山に近いバス停があるようなのですが、土日は午後のバスしか有りません。
公共交通機関で高取鉱山に向かうにはこの石塚車庫が一番良いようです。
石塚車庫からは約6キロの道を錫高野方面へひたすら歩きます。
途中には石像と共に、セクシー大根が祀られていたり。
去年来た際もこの場所にセクシー大根が置かれていたので、毎年近所の農家の人が設置しているのでしょう。
錫高野への道はこんな感じの里山を進みます。
車もそれほど走って無いのですが、空いてる道なので結構飛ばしてくるので注意が必要です。
歩き始めて1時間近くなるころに、錫高野の地名が出てきます。
目指す高取鉱山までもう少しです。
石塚車庫のバス停から歩いて1時間10分ほどで、高取鉱山入り口の林道に到着です。
この時点で11時10分ほど。帰りのバスも余裕を持って考えると、15時45分には出なくてはいけないので、活動時間は4時間程です。
林道入り口から水晶や蛍石が採れるエリアまでは30分ぐらいかかるので、急いで向かいます。
高取鉱山遊歩道の看板も朽ちており、そのうち土に埋もれてしまいそうな感じです。
高取鉱山での水晶と蛍石採集
林道に入ってからはこのような杉林の道を進みます。
道は車も走れるほどしっかりしているのですが、所々アップダウンが有ったりします。
しばらく行った橋の上。
とある方たちが来た人のお土産用に置いているという水晶類。
手には取りませんでしたが、結構形の良い水晶が有ったので、今考えたら1本ぐらい貰ってくればよかったと思ったり。
林道中間地点てきな砂防ダムを越えます。
この辺りから沢にはズリ石が落ちているので、探せば水晶などが出てくるそうです。
切通しを越えます。
この付近から沢が近くなり、降りやすくなります。
今日の主な目標は蛍石なので、この辺りはスルーして蛍石が採れる露頭を目指します。
暫く歩いて蛍石の露頭に到着。
丁度紅葉の時期だったので、モミジ綺麗です。
さて早速蛍石採集です。
露頭したの石が散乱している適当な場所で探します。
普通に探すのは難しいので、UVライトを用いて探します。
UVライトを使うと蛍石は蛍光するのでわかりやすいです。
蛍石の破片は沢山あるので破片の中でも比較的大きなのをお土産に拾っていきます。
暫く拾っていくと緑っぽい石が落ちているのが目に入ります。
近づいてみると肉眼でもわかるほどの大きさ&緑色が入った蛍石です。
UVライトで照らすとこの通り綺麗に蛍光します。
サイズは3センチぐらい。
凄く大きいというわけでは無いですが、自分の中では最大サイズの発見で、さらに色も綺麗なので、今日はこの蛍石が拾えただけでも高取鉱山に来たかいがありました。
その後も2センチぐらいの蛍石をいくつか拾ったり、露頭の蛍石を探したりします。
ある程度蛍石を拾ったところで、今後は鉱山のズリ石エリアに向かい水晶を探してみます。
この沢のズリ石エリアを進んでいくと、奥から数人の人の声がします。
先行者かと思い声をかけると、なんと以前富井鉱山で会った方々でした。
富井鉱山に続いて高取鉱山でも会うとはびっくりです。
暫く話してこの方たちが蛍石を採りに行きたいということで、先ほどの場所まで戻って案内し一緒に探します。
ですが、2回目の採取では特にめぼしいものは見つからず。
少し探して分かれます。
今度は私はこちらの沢へと入ってみます。
とりあえず奥の方まで一通り回ってみます。
一番奥の掘り込まれた露頭付近。
露頭の周囲には石英脈も見られますが、見た感じ水晶などは有りませんね。
こちらはほぼ埋められてしまいましたが、高取鉱山本坑へと続いているらしい坑口。
濡らした指を突っ込んだらかすかに風の動きが有ったので、今もどこかへとは通じているようです。
そういえばこの沢には水を入れたこのようなペットボトルが至る所に置いてありました。
拾った水晶を洗うための物なのでしょうか。それにしてもそこら中に置いてあるのはどうかと思いますね。
さて残り時間も少なくなってきました。
今からズリを掘るのも面倒なので、この辺りのズリから表面採集でお土産用の水晶でも探したいと思います。
ズリ石はこんな感じ。
石英と共に水晶の破片も見られますが、形が良いものはなかなか見つかりません。
最後はちょっと崩してみましたが、これといったものは見つからず終了。
12月なので日が山に陰る前に高取鉱山から脱出します。
ズリ石地帯を15時30分ごろに脱出し16時ごろに高取鉱山の林道入り口へ。
ここからまた1時間近く歩いて石塚車庫のバス停に向かいます。
地元の方に巨大水晶を貰う
高取鉱山を出て集落前を歩いていると、家の前に居たおじさんに挨拶すると「どこへ行くの?」と声をかけられます。
高取鉱山に石拾いに来てこれからバス停に戻る事を伝えると「ロッポウセキは採れたかい?」と。
ロッポウセキが分からずどんな石かと聞いたら「水晶だよ水晶。昔はでっかいのが採れたんだよ。見せてやるよ」と納屋へ向かわれました。
この時は良くある「昔はすごかった」シリーズの話かと思ってましたが、おじさんが持ってきたのは20センチを超える大物水晶。
今日手に入れた高取鉱山のクソデカ水晶。
(自分で見つけたわけでなく、帰り道に声かけられた農家のおじさんから貰った) pic.twitter.com/z7fv2uqcnd— スロイス (@suroisu) December 3, 2022
この手の話で本当にすごかったのは今回初めてです。
しかも、昔はこんなのが沢山取れ、いくつも持ってるからという事で、これを頂いてしまいました。
有難いことにまさかの大物水晶をゲットしてしまいましたが、重さ数キロの水晶を背負って歩く5キロの道のりは足腰がきつかったです。
帰り道ですが、道端に猫っぽい穴の開いた丸太が有ったりもしました。
その後は重い水晶を背負いつつ、何とか石塚のバス停に到着し、バスと電車を乗り継いで自宅へと帰りました。
自宅から片道5時間半の往復11時間で、採取時間が4時間無いと結構ハードな高取鉱山ですが、蛍石や水晶などを手に入れる事ができ満足の探索でした。
高取鉱山で拾った蛍石や水晶
さて今回の成果です。
まずは蛍石(フローライト)。
大きい主な蛍石はこの辺り。
一番良かった緑色の蛍石。
細かいのも含めた採取した蛍石類。
UVライトでの蛍光した様子。
採取した水晶類。
今回は時間もあまりなかったこともあり、水晶類はいまいちな成果。
ただ、今回採取した水晶の一つに、正方形の鉱物が付いています。
もしやと思ってUVライトで照らしたら蛍石でした。
小さいながらも水晶に共生しているのと、きれいな正方形の結晶なので嬉しいおまけです。
今回拾った水晶と蛍石類はこちら。
そして帰り道で農家のおじさんに貰った巨大水晶。
500円だまと比べてもこの大きさ。
この日に私が拾った水晶類と比べてもこの違いです。
昔の高取鉱山ではこんなのがいくつも落ちていたとは驚きですね。
いつかはこのサイズの水晶を自分で採取してみたいです。
コメント