群馬県みどり市の花輪鉱山探索

みどり市

探索日:2025年5月11日

神原鉱山探索後は、すぐ近くに有るとされるマンガン鉱山の花輪鉱山を探しに向かいます。

群馬県みどり市の神原鉱山探索
探索日:2025年5月11日 この日は渡良瀬川沿いのマンガン鉱山の探索に向かいました。 この日の探索予定はみどり市東村町花輪付近に位置する神原鉱山、花輪鉱山、茅野鉱山です。 まず最初は神原鉱山。 この鉱山の読み方が「かみはら...

 

 

花輪鉱山とは

今回の探索で参考した資料である、群馬県地下資源調査報告書によると花輪鉱山は以下の様に記載されています。

花輪鉱山(アンチン抗)
群馬県勢多郡東村花輪字三ヶ郷、花輪駅北東直距2.5km。
花輪駅より三ヶ郷までトラックで2.5km、そこから1.5km徒歩で現場に至る。
本鉱山は古く明治末期にアンチン御5坑が開坑され、大正6年加藤陸三郎氏が3年間稼行、大正末期には森安氏、昭和4年加藤氏となりその後一時試掘兼を放棄、戦時中は今野幸助氏が稼行、終戦後に三恵鉱業となった。
(中略)
鉱石は細粒緻密の紅茶色の炭酸マンガン鉱が主体をなし、盤際にはベンビス石を伴う。一部には黒色と紅色の岩マン鉱が縞状をなす部分がある。品位はMn30~45%が見込まれる。現在月150トンぐらいの出鉱がある。
本鉱山はがん行配列の状況から見て下盤ほど南南東方向の上盤ぎわに別鉱体が配列する可能性があると思われる。

別の資料として日本のマンガン鉱床補遺と群馬県渡良瀬地域のマンガン鉱床珪酸マンガン報告書には以下の記載が有ります。

日本のマンガン鉱床補遺

花輪鉱山
勢多郡東村三が郷。花輪駅の北東3km。
各種の炭マンを産した。Galaxite(マンガン尖晶石)を含む。
昭和21年から32年に約2.5万トンの鉱石を得た。
権者:今野幸助氏、伊藤渉氏
MnO2(70)314トン
Mn(30~40)3882トン
Mn(22~25)25000トン

群馬県渡良瀬地域のマンガン鉱床珪酸マンガン報告書

花輪鉱山
群馬県勢多郡東村三が郷にあり、国鉄花輪駅の北東3kmにあたる。鉱山に至るには三が郷集落より徒歩で20分を要する。鉱石は橇により三が郷集落まで運び、さらにこれよりトラックによって花輪駅へ運ばれる。
(中略)
鉱床は露頭付近から採掘され上部から、アンチン坑、200m坑、通洞坑と呼ばれている。
アンチン坑は露頭付近から採掘され、最下部の通洞地並まで垂直距離30m以上である。
アンチン坑地並より上部は全部坑内崩壊し入坑不能で詳細は不明である。アンチン坑地並と200m坑地並の高低差は約27m、200m坑地並と通洞坑地並の間は約25mである。
(中略)
本鉱山から産出する鉱石は概ね、炭マンからなるが、縞状アヅキ炭マン、灰色炭マン、珪質紅色炭マン、同心円状炭マンにわけられる。主な鉱物には、菱マンガン鉱、ペメント石、ガラクス石、アレガニー石、アラバンド鉱、テフロ石、マンガン柘榴石、マンガン角閃石、バラ輝石。
本鉱山は昭和21年頃から引き続き稼行され、昭和32年までに約25000トン出鉱している。昭和32年7月現在では、従業員30名、月産270~310トンである。
品位はMn40%以上、35~40%、30~35%、25~30%の4種類に分けている。
アンチン坑、200m地並より上部ではほとんど採掘済みで残鉱も見られない。
その後下部採掘の為通洞坑を開坑して着鉱したが、下部に向かうにつれて鉱床の延長は短くなり、厚さも薄くなっている。
群馬県渡良瀬地域のマンガン鉱床珪酸マンガン報告書には花輪鉱山の坑道図も記載されていました。
資料を見るに比較的大規模に採掘していた鉱山と思われます。

花輪鉱山探索

さて、花輪鉱山の探索になります。
参考資料の群馬県地下資源調査報告書には鉱山の位置図が掲載されているので、それを元に国土地理院の地図と比較しながら探します。
先の神原鉱山が比較的スムーズに見つかったので、花輪鉱山もすぐに見つかると思っていました。

花輪鉱山へは神原鉱山探索後に見つけた、壊れた祠付近から尾根沿いに下ります。

尾根と行ってもこんな岩場。
足を滑らせないように気を付けて下ります。

尾根を下って、地図上の花輪鉱山の位置に来ますが、それらしいものが見つかりません。

それらしい岩場も見て回りますが、マンガンらしい黒い石が無いですね。

花輪鉱山を探しながら、沢を下っていきます。
この辺りは林業の方が入っているようで、管理された杉林の様です。

沢沿いの怪しい岩場を見て回りますが、やはりマンガンっぽいのは無いですね。

さらに斜面を下っていくと、沢沿いに怪しい場所が出てきます。

光で白くなっていますが、黒い石が大量に積まれています。

近づいたらズリ山でした。
どうやらここが花輪鉱山の様です。

ここは地図の鉱山の位置から200m程離れていました。
地質図幅もそうですが、時折地図と鉱山の位置がずれていることが有るので、地図を信じすぎるのも良くないですね。

花輪鉱山ズリは林道の脇に大量に積まれています。
よく見ると林道の基礎部分もズリですね。

沢の下流側はコンクリートの林道が繋がっている様で、下から来るのならアクセスは良さそうです。

さて花輪鉱山を見て回ります。
かなりの量を採掘していたとの事で、ズリも大量。

小割されたズリ。

ズリを追って採掘エリアを探します。
この斜面が一面ズリなので、ここを登ってみます。

 

それなりに急で、足元もズリで滑るので疲れます。

ズリ斜面を登っている際に、脇の斜面にも怪しい石組が見えます。
こちらも後で見に行ってみましょう。

ズリ斜面上部に怪しい場所が見えてきました。

上部には石組が残されていました。
作業小屋でも有ったのでしょうか。

その先には竪坑か陥没した坑道があります。
穴はアリジゴク状になっており、落ちたら上がってこれなそうです。
さらに比較的最近に木が倒れ込んだようで、そこに覆いかぶさっています。

 

倒れた木の根元も穴らしき物が見えます。

回り込んでみたら、坑道らしき穴が有りますが、危険すぎて近寄れません。

 

 

別角度から撮影したら坑口っぽいです。

 

そして頭上の岩山にも何か見えますね。

 

近寄ってみたら採掘跡の様です。

 

近寄ったら採掘跡でした。
マンガン鉱脈が複雑だったのか、面白い掘り方をしていますね。

 

この付近から最初の竪坑を見下ろした様子。

 

崩れた付近も露天掘をしたような跡。
採掘跡が崩れたのかな。

 

 

ズリ斜面を登っていた際に見えた石組方面にも行ってみます。
こちらにも露天掘り跡や、幾つか小さな採掘跡が有りました。


 

花輪鉱山を一通り見て回りましたが、かなり崩落しているので、図面の坑口がどれだか分からずでした。

 

さて、折角なのでズリ斜面で少し石を割ってみます。

 

石を割ってみたところ、色は薄いですがバラ輝石が幾つか。

 

素人目で見てあまり綺麗なバラ輝石は有りませんでした。
他のマンガン鉱物については知識が無いのでアレ。

 

さて、花輪鉱山を探索し終わったので、再び尾根まで登ります。
とりあえず林道を歩いて突き当りまで。

 

この林道の敷石も全部花輪鉱山のズリ石が使われていました。

 

帰りは沢沿いを登っていきます。
沢の入り口付近は鉱山時の治水用なのか、石積みが幾つか残っていました。

 

沢を登ります。
尾根から花輪鉱山までそれなりに下ったので、戻るのも大変です。

 

ちょっとした滝も出て来たり。

 

尾根付近まで来たら石碑らしき物が落ちていました。

 

よく見たら最初の壊れた祠の一部。

 

というわけで何とか最初の尾根に戻ってくることが出来ました。

お次は茅野鉱山を探しに向かいます。

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