探索日:2021年5月29日
山菱鉱山と思われる坑口探索後は茂倉沢鉱山の新たな坑口を探しにやってきました。
茂倉沢鉱山とは
茂倉沢鉱山とは群馬県桐生市の茂倉沢にあるマンガン鉱山です。
茂倉沢鉱山には鉱区が3つあり、それぞれ「南入鉱床」「舟ヶ沢鉱床」「むじな鉱床」となっており、今回のエリアは「南入鉱床」にあたるようです。ちなみに「南入鉱床」には「南入本坑1抗」「南入本坑2抗」と少なくても2つの坑道があるとの記録が有ります。
鉱物ファンからはバラ輝石、鈴木石、長島石、ロスコー雲母などが採れることで知られているようです。鉱石や鉱物についても色々と調べたら面白いと思うのですが、石は知識が無く綺麗なのが有ったら拾う程度なので、今回は坑道や採掘跡メインの探索で行きます。
茂倉沢鉱山には以前にも訪れて坑口を1つ見つけたのですが、その上部にもいくつか坑口が有るとのことなので今回は探索します。
※この記事を書いた当時はこの場所を茂倉沢鉱山と思って書いていますが、実際に茂倉沢鉱山の本坑は別にあります。後日探索した茂倉沢鉱山南入り本坑の記事はこちら。
過去の茂倉沢鉱山探索記録はこちら。
ちなみにこの茂倉沢鉱山と一体的に採掘されていたとされる茂倉沢鉱山船ケ沢抗の探索記録はこちら。
茂倉沢鉱山への行き方
茂倉沢鉱山は群馬県桐生市の菱町に位置しています。行き方は菱町の茂倉沢を登っていく形になります。
細かい鉱山の位置はネット上に書いてしまうと色々と有るので、実際に現地に行って確認してみてください。
茂倉沢鉱山探索
さて、今回の探索ですが帰宅のバスの時間まで1時間少々しかないので、急ぎ足で向かいます。
茂倉沢鉱山探索へは歩きやすい林道と鉱山道を使って向かいます。沢を直に登って行けば近いのですが、既に何か所かの鉱山を探索した後なので、疲れも有り楽なルートを使います。
鉱山道と思われる道はこんな感じで、岩を削って作ってあります。
既に道としては何十年も使用されていないようで、道の真ん中にそれなりのサイズの木が生えていますが、歩く分にはまだまだ使えます。
鉱山道を歩き道がなくなった場所から沢を少々登ると、斜面上部に茂倉沢鉱山の坑口が見えます。
ここが1つめの坑口で、前回の探索時に発見しています。
中はこんな感じで少し奥に行くと、トロッコのレールも残っています。
この坑口前回は少し奥まで探検したのですが、中から動物を思われる唸り声が聞こえたので撤退しています。
今回も中に何かいると嫌なので、覗き込むだけにしておきます。
さて、お次は新たな坑口を探します。
事前情報だとこの坑口の上部に幾つかの穴が有るらしいので、まずは斜面を登ってみます。
少し登ると早速新たな坑口が有ります。
時間の関係から中は探索しなかったのですが、比較的大きさも有りしっかりした坑道です。
ここも奥に行ったらトロッコのレールが有りそうな雰囲気です。
この坑口から斜面を見下ろすとこんな感じ。
後日のこ坑口の探索も行い記事にしているので、以下のリンクからどうぞ。
さらに上に登るといくつかの試掘だか露頭を掘ったのだかの痕跡も残っています。
ふと斜面を見ると明らかに人為的な道らしきものが残っています。
ここは上部の坑道に続く鉱山道路の痕跡の様です。
さらに斜面を登ってみると、マンガンの鉱脈に沿ってか斜めに掘り込んだ跡が有ります。
堀跡の片方は斜坑のように下部へと掘り込まれています。
もしかしたら先ほどの下部に位置する坑道に繋がっているかもです。
さらに斜面を探索すると坑口がもう一つ。
ここは先の2つに比べて小規模な坑道です。余り深くは掘られていないようです。
斜面にはもう一か所、マンガン鉱脈に沿って掘られたと思われる穴。
ここも竪穴に近い形で下部へと掘られています。
結構深さが有ったので、ここも下部でどこかの坑道に繋がっていそうです。
一通り斜面を探索したので、下りながらうろうろしているとまたもや穴を発見!?
と思いきやこちらは炭焼き窯の跡の様子。この辺りの山はどこにでも炭焼き窯の跡が残されています。
マンガン鉱山とどちらが古いのかは分かりませんが、古くから人が山に出入りしていたのが見て取れます。
下りはマンガン鉱山のズリとなっている斜面を降ります。
足元が全部小石なので、すぐに崩れてしまうので慎重に歩かないとです。
今回探索した茂倉沢鉱山の坑口がある斜面。
下から眺めると木々に隠れてほとんど見えませんが、ここには予想以上の坑口や採掘跡が有りました。
帰りは最寄りのバス停である、おりひめバスの観音橋駅まで急ぎます。
途中走ったりして時間を稼ぎ何とか定刻前に到着し、無事にバスに乗れたので今回の探索終了です。
なお探索終了後改めて色々しらべたら、今回坑口や採掘跡を見つけたエリアの他にも、別の採掘跡が残るエリアが有るそうなので、また機会が有ったら探索に来なくてはです。
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