探索日:2022年4月24日
岩船山の石切り場跡探索の後は、みかも山公園にあるマンガン鉱山跡を探しに向かいます。
その前に、両毛線に乗っているときに車窓から目にしていつも気になっていた物を見に行きます。
気になっていた物とは、岩船駅近くの線路わきの畑地帯に位置するやぶから出ている煙突らしきもの。線路付近から見るとこんな感じ。
今回は徒歩なので近くまで寄ってみます。近くに来るとこんな感じで煙突のように見えます。
しかし周囲は完全に藪に囲まれていて謎。そこに近づけそうな道も有りません。
周りの道からは煙突以外の建物跡も見えず。
付近には用水の分水機があるようですが、ちょっと距離も離れています。
それに地下用水に煙突が必要な理由もなさそうですし、現役の施設なら何らかの整備がされているはずです。
用水の分水機とはこれくらいの距離。
20年ぐらい前の地図を見ると煙突の有る場所に建物が存在していた事は記載されているんのですが、それ以外は謎。
結局この煙突らしきものの正体はつかめずでした。
さて、煙突エリアから1時間近く歩いて、みかも山公園に到着。
こちらは三毳山全体を使用した都市型公園で、アスレチック、パラグライダーフィールド、様々な草花を楽しむ事などが出来るようです。
今回はマンガン鉱山跡の探索のみなので、その辺りはスルーして坑口が有るらしい場所を目指します。
園内にはフラワートレインなる電車型の車両が走る道路が有るのですが、とりあえずショートカットして石段を登ります。
それほど大した石段では無いのですが、既に20キロぐらい歩いているので結構足に来ます。
石段を登った後はそれらしい場所を探していると、フラワートレインのコース脇の斜面に発見。
露頭の岩肌に小さいながらの2つの坑口が開いています。
斜面を登って坑口に近づきます。
こちらが右がの坑口。
こちらが左側の坑口です。
右側の坑口は入り口付近に木の棒が敷き詰められています。
坑口を照らすと奥行き2メートル程度の試掘レベル。
では今度は左側の坑口。
こちらもそれほど深くはなさそうな感じです。
照らしてみるとやっぱり試掘程度。残念。
それと左右の坑口の間にこぶし大の穴を発見したのでついでに覗いてみます。
思ったより深く、1メートルぐらいはありそう。
こんな場所も細かく採掘していたようです。
2つの坑口とその間の穴の位置関係はこんな感じ。
再度外から照らした右側の採掘跡。
同じく左側の採掘跡。
2つ坑口はありましたがどちらも残念ながら試掘レベルでした。
周囲にも何かないか探してみると木の枝で隠されていますが、縦に露天掘りしたような陥没跡が。
こちらは丸太で埋めてあります。
ここも露天掘り跡なのか怪しい陥没。
露頭の岩はこんな様子。
若干黒い石がありマンガンが含まれていそうな感じがします。
一通り周囲を探ってみましたが、これ以外には特に見つからなかったので撤収です。
帰宅後にはなりますが今回訪れたみかも山の鉱山の手がかりが何かないかと資料を調べていたところ、『日本のマンガン鉱床』に「三毳(みかも)」の記録が出てきました。
それによると三毳(みかも)鉱山という名称で当時の栃木県安蘇郡田沼町にマンガン鉱山が有ったこと、最寄り駅が佐野駅、採掘者が熊倉善吉なる人物である事が記載されています。
今回見つけたみかも山公園の坑道がこの三毳鉱山かは確証はありませんが、今回訪れた三毳付近でマンガン採掘が有ったのは確かなようです。
ちなみにこれも探索後に知った情報なのですが、みかも山公園の他のエリアにも露天掘り跡の様な陥没が有るしいとのこと。なかなか行けるエリアでは無いのですが、機会が有ったら再探索をしたいと思います。
さて、みかも山公園からは東武日光線の藤岡駅を目指します。
ひたすら南に歩き、渡良瀬川に到達後はさらに川沿いに歩きます。
このエリアの渡良瀬川には何年か前にスモールマウスバス狙いで釣りに来たことが有ります。
久しぶりに渡良瀬川のバス釣りを楽しむのも良さそうです。
みかも山公園から1時間ちょっと歩いたところで藤岡駅に到達して本日の探索終了。
この日はトータルで35キロ近く歩いてしまいました。
コメント