毛呂山町のガニ穴探索

埼玉県

探索日:2021年10月23日

獅子ヶ滝の見物後はその近くに有るらしい、ガニ穴なる穴を探索しに行きます。

 

ガニ穴探索

ガニ穴には林道脇のこのような場所から沢沿いに入っていきます。

 

沢はこんな様子ですが、所々の木にオレンジのテープが貼られているので、それに沿って歩きます。歩くといっても、道が見当たらないので実質やぶ漕ぎです。

しばらく進むと鉄塔の案内の杭が打って有ったので、この道筋は送電線の鉄塔保守用のルートでもあるようです。

 

沢を登ると両側に岩が迫っている場所があり、その間を抜けていきます。

 

岩の壁面には幾つかの穴が有りますが、どれも小規模で目指しているガニ穴では無さそうなので先へ向かいます。

 

さらに少し進むと、山の斜面にぽっかりと空いた穴らしきものが見えます。

 

近寄ってみると確かに穴。

どうやら目指していたガニ穴の様です。

 

目的の穴に間近には来たのですが目指す穴が山の斜面にあり、その下はこのような急な崖。

斜面に生えている木を掴み少しずつ登り、いくつかの倒木を潜って進みます。

 

そんなこんなでガニ穴に到達。

 

中は薄暗いので、入り口付近からライトで照らしてみるとこんな感じ。

入り口は広いのですが、奥行きは予想以上に短いです。最奥で10メートル無いぐらい。

 

ガニ穴の中には誰かが焚火をした痕跡が残っていたり。

コーラの瓶なども落ちています。

この様子から見ると直近ではないにせよ、ちょいちょい誰かが訪れているようです。

 

ガニ穴の奥から入り口付近を振り返るとこんな感じ。

ライトアップ。

入り口の左側に立てかけてあるのが、私の登山用ストック。これを比較対象にすると入り口付近の高さは1.3メートルぐらい。内部はそれより少し高くなっています。

それほど深さも広さも無いので、探索自体は直ぐに終了。

ただ、中を見ていて気になる事が・・・・。

 

ガニ穴はマンガン採掘跡ではないか。

このガニ穴、穴の壁面や天井を見るとマンガンの鉱石と思われる黒い石が見受けられます。

穴自体もこのマンガン鉱石に沿って掘られているようにも思えます。

 

最奥が鉱脈を求めて掘り進んだ狸掘りのようになっており、その部分は石が詰め込まれています。穴の上部や天井付近も崩落したという形跡はないので、これらの石は誰かが意図的に誰かが敷き詰めたものだと思います。

 

さらには穴の壁面に、削孔の跡と思われる穴が有ります。画像ではわかりにくいのですが、画像の中心付近の下部付近に小さい穴が見られます。これは鉱山の坑道や手掘りの隧道で良くみられる削孔の跡だと思われます。

近代の鉱山または大規模なところだと削孔機、小規模なところだと2尺とか3尺のタガネを打ち込んで穴をあけ、ここに爆薬を詰めて爆破させ鉱石を採集していたようです。

 

もう一つの理由として、手持ちの資料の「埼玉県下に於けるマンガン鉱予備調査報告書」には以下の記載が有ります。

古い手書きベースの資料で見えにくいのですが『毛呂山町の阿諏訪の毛呂駅から約4.0キロメートル付近で露頭から酸化マンガンを採掘していた』との記録です。

ちょうどガニ穴の有る場所は毛呂山町の阿諏訪地区。さらにGoogleマップで距離を測定すると、毛呂駅から道なりで約4.1キロと距離もほぼ一致。

ガニ穴も入り口が広い掘り方から、坑道掘りというよりも露頭から掘り進んでいったという形にも見えます。

 

これらの理由から勝手にガニ穴はマンガン採掘跡ではと思っています。

 

 

探索後の考察も含めてですが、ガニ穴探索は終了。お次は阿座穴なる小規模鍾乳洞を探しに向かいます。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました