日光市の木戸ヶ沢鉱山探索

日光市

探索日:2021年4月3日

 

日光市にある木戸ヶ沢鉱山を探索しに行ってきました。

産総研の資料によると木戸ヶ沢鉱山は主として銅を採掘していた鉱山で、その鉱床が200年以上前に発見されており、幾度となく採掘と休山を繰り返していたとの事。

一時期は500人以上の鉱夫がおり、付近の南沢鉱山、久富鉱山、豊徳鉱山、高徳鉱山と一体的に採掘を行っていた時期もあった様です。

鉱山の坑道は通洞坑を含めいくつかあり、総延長は1595メートルにも及ぶようです。

ちなみに日光江戸村は木戸ヶ沢鉱山の鉱山関係の建物を撤去した敷地に建てられたとの話もあります。

 

 

まずは東武鉄道鬼怒川線の小佐越駅からスタートです。

 

木戸ヶ沢鉱山は鬼怒川の西側に有るので橋を渡ります。

橋から川を覗き込むと謎の窪みが。

鉱山を探しながらうろうろしていると、こんな窪みでも採掘跡ではと思ってしまいます。

渓流解禁直後だったようでもあり、川には釣り人も多くみられました。

 

鬼怒川を渡ってしばらく歩き、木戸ヶ沢鉱山に向かうと思われる沢沿いの林道に入ります。

道沿いの石積みがいかにも鉱山道っぽいですね。

 

林道をしばらく歩くと沢に突き当たるので、今度は沢歩きです。

訪れた際は水も少なく、沢も水が流れていたり枯れていたりで比較的歩きやすかったです。

 

沢沿いにも石積みがあり、その上は平場になっています。

ここの沢沿いも過去には何かの建物が有ったと思われます。

 

沢を歩いている途中にはこんな緑の石も見られます。

緑は酸化した銅の成分でしょうか?

 

しばらく歩くと水道設備と思われるパイプが沢を横切っているのでこれを潜ります。

ちなみにこのパイプはこの沢の上部で水を給水しているようで、パイプ自体は日光江戸村の施設内へと引き込まれていました。

 

パイプの設備の元には木戸ヶ沢と名の入っている銘板もあります。

 

パイプを過ぎたあたりの沢沿いも石積みや平場が連続しており、かなり大規模に建物が有ったようです。

 

この辺りからは水も流れており、良い雰囲気の渓流になります。

ただこの付近の川には鉱山からの水が流れこんでいるせいか、良さそうな深場にも魚は見られず。

 

沢には小さい水晶だか玉髄が含まれている石も見られるようになります。

 

途中で沢の本流から外れ、木戸ヶ沢鉱山が有ると思われる小さい沢に入ります。

 

沢を少し登っていくと早速坑口発見。

しかしブロックとコンクリートでしっかり塞がれています。

 

さらにその少し上流の川を挟んで反対側の斜面にも坑口跡が有りますが、こちらもしっかりとブロックでふさがれています。

 

せっかくなのでさらに上流を目指してみます。

途中沢が狭い所もあるので、崖を登って斜面から巻いていきます。

 

上流にはこんな大規模な石垣やコンクリートでできた設備跡が出てきました。

 

何かの土台と思われるコンクリート類。

 

沢からの水を迂回させているような、水路跡と思われる物もありました。

 

大規模な遺構が見られたのでこの上流部にもさらに無いかと登ってみます。

この付近からは沢に落ちている岩には、高確率で水晶やら玉髄やらが含まれるようになります。

 

ある程度登ってこんな場所。

石がゴロゴロと転がっており、ズリ捨て場かと思いこの斜面を登ってみます。

 

しかしハズレで、上部の岩山から崩落してた斜面でした。

 

沢登りはこの辺りまで来ましたが、これ以上は鉱山関係の物はなにもなさそうなので下ります。

 

下り途中には登りで気が付かなかった水門だか取水設備跡を見つけました。

 

さらにほぼ埋没していましたが、閉塞されていない坑口も。

 

狭すぎて入る気にはなりませんでしたが、坑口から覗いてみたらこんな感じ。

試掘跡っぽいですね。

 

対岸にあったこの杉の根本、ちょっと地形が不自然。

 

沢を跨いで杉の根本を覗き込んだらやっぱり坑口跡。

こちらは数センチ開いていましたが、完全に埋没状態。

 

ここの岩も何らかの鉱脈に沿って窪んでいるので怪しい。

土を掘り返せば坑口が出てきそうです。

 

平場エリアにも謎の穴が。

これは坑口跡ではないと思いますが、鉱山関係の建物に関連しそうな穴でした。

 

木戸ヶ沢鉱山エリアを一通り探索したので帰路へ。

鉱山の沢から本流の沢へと下ってくると、1か所だけ赤い水が染み出している場所を発見。

 

様子を見ると1か所だけコンクリートの壁も見られます。

もしかしたらここにも坑口があり、塞いだ後かもしれません。

 

赤い水自体はコンクリートエリアより数メートル離れた位置から染み出してます。

沢でもないので、この付近に潰れた坑口が有りそうな感じです。

 

かなり昔の物と思われる、大分腐食した金槌も。

鉱山時代の物だとしたら歴史を感じます。

 

そんなわけで木戸ヶ沢鉱山散策を終了。

お次は鬼怒川を挟んで対岸にある南沢鉱山を目指します。

 

 

ちなみにこちらは、お土産がてら拾ってきた木戸ヶ沢鉱山の石です。

数ミリの水晶クラスター

 

玉髄だかミニ水晶だか。

こちらは白と若干紫が入っており割と綺麗です。

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