桐生市の朝日沢鉱山探索その2

桐生市

探索日:2021年5月2日

 

倉沢鉱山の舟ヶ沢坑探索後は朝日沢鉱山のある朝日沢へと向かいます。

前回の朝日沢鉱山探索時に訪れなかった沢の奥にもマンガン鉱山の跡が有るとの事で、今回はそこを探してみます。

 

ちなみにこの鉱山は朝日沢鉱山の一部の坑なのか、まったく別のマンガン鉱山なのか不明です。

幾つかの資料を見ると今回の鉱山の位置が『満沢鉱山』なる鉱山の場所に非常に近いのですが、ネット上では朝日沢鉱山の一部として扱われているので今回は朝日沢鉱山とします。

 

まずは沢沿いの林道をひたすら歩き、途中からこの奥の沢へと入っていきます。

 

沢に入って直ぐにそれなりの高さの滝が現れます。

周囲を見ても鉱山道らしきものはなく、この時点でこの先に鉱山は無いのでは・・・という気になってしまいます。

この滝は右側の落ち葉が溜まっている付近を登って何とかクリア。

 

滝を登った直後に石積みが。

残念ながら鉱山関係の物ではなく、炭焼き釜の跡の様です。

さらにその先には大分年代物と思われるドラム缶も放置されています。

林業用か鉱山用かは分かりませんが、少なくとも過去にはドラム缶を持ち込めるほどの道が有ったようです。

 

沢をさらに登ると上部の岩に穴を発見。(画像右上の岩)

これは鉱山跡か!?と斜面を登ってみます。

近づいてみますが、残念ながらハズレ。

ただの窪みでした。

 

ハズレの窪みからしばらく歩き、心が折れかけた頃に鉱山道か沢を渡る橋の土台だったと思われる石垣が出てきます。

こういうのが出てくると鉱山の匂いがプンプンしてきます。

 

またしばらく歩くと、上部の岩山にはっきりとした穴が!

今度こそ鉱山跡かと急な斜面を登ってみます。

しかし今回もハズレ!

またも窪みが穴に見えただけでした。

 

二度も岩山の窪みに騙されつつも、さらに沢を登ります。

すると今度はマンガンの鉱石がモリモリ乗った石垣が出てきます。

マンガンズリが崩れるのを防いでいる石垣のようで、間違いなくマンガン鉱山の証。

これはテンションが上がります!

 

これだけマンガンのズリが有るってことは、近くに坑口が有るでしょ。

というこで石垣を回り込んでみると坑口を発見。

 

中は水が溜まっていますが、崩落などは無くかなり形の良い坑道です。

 

お次はマンガンズリの斜面を登り、上部の坑口へ。

右はちょっと掘っただけの様です。

 

左はしっかり掘られています。

中には入らなかったですが、下に向かって掘られている様子。

もしかしたら最初の坑口に繋がっているかもです。

 

一度下に降りて周囲を探っていると、何かの車輪が落ちてます。

鉱石などを運んだ台車の写真でしょうか。

 

先ほどまでの坑口の先にもマンガン鉱石が落ちていたので、少し先に進むと反対側の斜面にも坑口が有ります。

こちらも綺麗に坑道が残っていますが、水が溜まっています。

 

こちらの斜面に移動して気が付きましたが、最初の坑口の上にもさらに怪しい窪みがあるので登ってみます。

登ってみると露天掘りのような跡が有ります。

中には少し掘り込んでいる場所も。

この辺りでは水晶になり損ねた石英も見られます。

こちらの石は小さいながら水晶もチラホラ。

さらにこの周囲の斜面は至る所に、採掘跡が顔を覗かせています。

ここは下に掘り込んでいるので、下の坑口と繋がっているかもです。

 

この採掘エリアの全体はこんな感じ。

記憶の中ではもう1つ坑口が有ったような気がしますが、写真を撮り忘れていたかもです。

 

鉱山の探索が一通り終わったので、沢を下って林道に戻ります。

沢を下っているときに気が付いたのですが、最初の滝のかなり上部の斜面にしっかりと鉱山道が残っていました。

鉱山道は大分痕跡も消えていますが、これでも滝や沢を下るよりかなり楽です。

 

鉱山道を歩いていると、スラグの様な溶けた金属らしきものがたくさん落ちている場所が有りました。

朝日沢鉱山ってマンガンの採掘だけでなく、製錬まで行っていたのでしょうか。

今回スラグらしき岩が落ちている辺りには何もなかったのですが、上部に行けば何かしらの遺構が有るかもです。

 

林道まで戻った後は、その辺に落ちているマンガン鉱石を割ってお土産のバラ輝石採集。

10分せずにこれだけ集める事が出来ました。

 

お次は再び上菱鉱山に向かいます。

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