日光市の小来川鉱山探索

日光市

探索日:2023年5月12日

この日は日光市にある小来川鉱山にの探索に向かいました。

探索の方は下今市駅からスタートして、約8キロ先の小来川鉱山を目指します。

 

最初は町中を歩き徐々に山の中へ。
途中ではこんな良い感じの渓流も。渓流釣りしたら楽しそうですね。

 

目指す小来川鉱山は正面奥の山付近でしょうか。
先は長いです。

 

さらに進んで杉並木の様な道を歩きます。

 

峠を越えてすぐのところで小来川鉱山への入り口と見られる林道を発見。
奥へ進んでみます。

 

入って直ぐの場所に鉄筋コンクリート製の建物の遺構が。
比較的しっかりした建物だったようなので、鉱山施設の一部でしょうか。

 

さらに進むと、道が無くなり藪へと変化します。

 

藪に残る若干の踏み跡を追っていくと、枯沢に到着。
ここからは枯沢を登っていきます。

 

途中には比較的近年に崩れたと思われる場所も。

 

さらに進むと岩場に試掘跡と思われる窪みが出てきます。

 

試掘跡を越えると斜面にズリらしきものが見えてきます。

 

ズリ場の下部まで来ました。
ズリが有るという事は、その上には坑口が有るはずなので、ズリ斜面の脇を登ってみます。

 

 

ズリ斜面の上は平場になっており、様々な鉱山の遺物が残されています。

こちらはトロッコの残骸。

 

これはナベトロの上部ですね。

 

この円筒形の物はトロンメル的な装置の一部でしょうか。

 

斜面にはインクラインのレールも残っています。

 

インクラインのレールを追ってみると、目の前に坑口が現れます。

 

坑口付近の様子。

 

中は水没しているようですね。

 

坑口へ潜りこんでみましたが、中は水没。トレッキングシューズでは太刀打ちできません。

 

坑口から出て来て今度は巻上機跡を発見。

 

先に有ったインクラインの巻上機の様です。

 

昭和42年生だと比較的新しいですね。
現在も川口市に「永井機械鋳造株式会社」なる会社が有るようなのですが、そこの製造でしょうか。

 

先に進んでズリ斜面。
ここから大量のズリが沢になだれ込んでいます。

 

 

ズリの背後の斜面には坑口らしきものが開いています。
かなり狭いですが、潜り込んでみます。

 

 

中は先ほどの坑道と同じように水没しています。

 

ちなみに先の坑道かこの坑道の奥に、小来川鉱山名物?の銅の成分で壁面が真っ青に染まった坑道が有るらしいです。
ウェーダーが無いとたどり着くのは難しいようですが、いつか眺めてみたいものです。

 

水没坑道を眺めたので、坑口から這い出ます。
結構狭くて怖いですね。

 

 

坑口から這い出たらズリ斜面エリアを探索。

こちらも幾つかのトロッコの残骸が落ちています。

 

こちらのトロッコはインクライン用でしょうか。
急斜面に対応できるよう、前後の車輪の大きさが異なっています。

 

沢を挟んだ対岸にはジョークラッシャーらしき物や、コンベアの残骸なども残っています。

 

ズリの石には銅の成分らしきものが多く見られます。
今回石メインではないので、石は拾わず。


 

ズリ斜面から一段高い場所へ。
こちらはコンクリートでできた貯水槽らしきものが有ります。

 

その奥には坑口が開いています。

 

 

中を覗いてみましたが、地味に水が溜まっており入れず。
この程度なら長靴でも対応できそうなので、今度は持ってこようかと思います。

 

 

さてこの付近の様子ですが、斜面から後ろを見るとこんな感じ。
何気に結構な高さまで登ってきていますね。

 

またさらに高い場所へ向かい、怪しいエリアとウロウロしていると坑口発見。

 

こちらは水が溜まっていないので入れそう。

 

中の様子はこんな感じ。
少し進んだところで奥を眺めたら行き止まりに見えたので引き返してしまいましたが、後日他の方の動画を見たら、この坑道もかなり奥まで有るようです。

奥まで続いていることに気が付かなかったので、次回来ることが有ったら探索しないとです。

 

坑道から戻って周囲を探索すると、いくつかの露天掘り跡を目にします。
この辺りは露頭付近まで銅鉱脈が有ったようです。

 

さらに周囲をウロウロしていると、このエリアの目玉でもある急斜面インクラインを発見。

 

インクラインの真下に立ってみると、かなりの急斜面かつ終わりが見えません。
ここを登るとさらに上のエリアの坑口にたどり着けるそうなので、インクラインのレールを登っていきます。

 

インクラインの途中には鉱山当時の物と思われるヘルメットを発見。

 

インクラインはこんな角度。
実際に登ると写真以上に急に感じます。
足元もズリ石のような石ばかりなので、足を取られたり崩れたりとかなり体力を消耗します。

 

インクラインの途中で見下ろした様子。
足を滑らせたら、下まで滑落しそうですね。

 

何度か休憩を入れつつようやくインクライン頂上付近に到達。

インクラインが終わった付近に、地面から突き出す2本のレールがあります。

 

その先は不自然な窪みと、同じく地面から突き出す金属製のパイプ。
どうやらここは崩落した坑口跡のようです。

 

陥没した坑口から上を見上げると坑口が開いています。

 

近寄ってみると縦長に掘られた坑口。
ここは銅鉱脈が縦に走っていたようですね。

 

坑口を発見したので、準備を整えたら入坑してみます。
坑口付近の様子はこんな感じに、縦長に掘られています。

 

その奥はこんな感じで、普通の丸型の坑道に。

 

その先には何か木材の様な物が見えます。

 

近寄ってみると竪坑を発見。
木材はここに建てられていたやぐらの部材の様です。
ちなみにここに来る数か月前にYoutubeに上がっていた動画では、まだやぐらが立っていたので、崩れたのはかなり直近かと思われます。

 

竪坑の下部はこんな感じ。
数メートル下にレベルが1つ下の坑道があり、そこと繋がっていたようです。
高さ的にも、先ほど見かけたレールとパイプが出ていた坑口かと思われます。

 

竪坑から先に進むと支保工エリアが出てきます。
この辺りから岩盤の質が変わり、今までの硬そうな岩から、酸化した金属の様な感じに変化しています。

 

大半は崩れてしまっています。

 

一部は残っていますが、いつ崩れるか分からないので素早く通り抜けます。

 

支保工エリアを過ぎると、上部の穴から光が見えるポイントがあります。

 

足元には落ち葉も増えてきたので、坑口が近い様子。

 

そのまま進むと坑口が。

 

この坑道、なんと尾根を挟んで反対側へと繋がっていました。

 

今回通り抜けた坑道の様子はこちらの動画でも公開しています。


反対側の斜面の様子。
こちらも所々レールなどが見られるので、近寄ってみます。

 

平場には土砂に埋まっていますが、巻上機らしきものが残されています。

 

そしてレール。

 

レールの元を追っていくと坑口発見。

 

坑口付近は崩れていますが、入る事は出来そうなので行ってみます。

 

坑道内はレールが残されています。
レールもクネクネしていてよいですね。

 

クネクネレール。

 

その奥は真っすぐに。
なぜ坑口付近だけあんなにクネクネさせたのか不思議です。

 

足元には電球も。
比較的近代まで採掘を行っていた鉱山の様ですが、当時は電気通していたのですね。

 

その先は急カーブ。

 

急カーブの手前には蛍光灯と分岐が。

 

分岐の奥。

 

錆びてバラバラになった一輪車の残骸と蛍光灯カバー。

 

奥には小型の巻上機。

 

奥はレールの有った坑道とほぼ平行に掘られています。
向かって右手側は若干の採掘跡。

 

左側は支保工が有ったようですが完全に崩れています。

 

崩れた支保工の先に竪坑が有るらしいのですが、踏みぬいてしまうのが怖いので、ここから眺めるだけに。

 

戻ってレールのある本坑を進みます。

 

まずは右側に急カーブ。
この90度カーブ、鉱石を積んだトロッコが曲がりきれたのでしょうか。

 

その先ですぐに左カーブ。

 

カーブの右側は先ほどの分岐エリアに繋がっていました。

 

ここでは同成分を含んだとみられる、エメラルドグリーンの鍾乳石も見られます。

 

さてその先の本線ですが、支保工が崩れてこんな感じ。

 

この奥も少し続いており、その先で崩落しているとの事。
これだけ崩れているのでちょっと不安になり、今回はここで折り返し。

 

カーブしたレールを戻り坑口へ。

 

ちなみのこの坑道内の様子はこちらの動画でも公開しています。

 

外からみた坑口、レール、巻き上げ機の3点セット。

 

クネクネレールの坑道探索後に斜面を眺めている、怪しいものを発見。

 

近寄ってみると、ズリ斜面を走るレールが。

 

こちらもインクラインの跡でしょうか。

 

レールを追ってズリ斜面を下ると、その先にも怪しいものが飛び出ているのが見えます。

 

飛び出ているものに近寄ったらやっぱりレールです。

 

そしてその裏にはやはり坑口が開いています。

 

こちらの坑口は入り口付近が崩れているのでちょっと怖いです。

 

この浮石も今にも崩れそう。

 

坑道内部の様子。

 

こちらは入り口付近から二手に分かれています。

 

レールも2本走っているのが確認できます。
ただ微妙に水没しているので、トレッキングシューズでは進めず。

 

分岐の右側の坑道はこんな感じ。
崩れているようにも見えますね。

 

 

左側は水が溜まっているものの、ある程度先まで続いていそうです。

 

今回の坑道はどちらも水没で進めず外に出ます。

この下にもさらに鉱山遺構が有るらしいのですが、時間と体力の関係から今回はここまで。
この画像でもトロッコらしきものが落ちているので、今度時間が有ったら探索してみたいです。

 

 

さて、ズリ斜面を登って戻ります。

 

行きは尾根を貫通していた坑道を通ってきたのですが、帰りは尾根の上を探索したいので尾根越えをします。
ズリ石斜面を這いあがり尾根に到達、さらに尾根沿いを歩いてていると怪しい遺構を発見します。

 

近づいてみると巻き上げ機らしきものの残骸です。
この機器を尾根上に置いて、いずれかのインクラインを動かしていたのでしょうか。
ただそれにしては小さいのと動力らしきものが見当たらないので、林業関連かもしれませんが・・・。

 

 

尾根上を一通り探索したので、斜面を下ります。
下りはこんな斜面なので、滑落しないように慎重に下っていきます。

 

何とかインクライン跡に到達。
ここからは来た道を戻ります。

 

戻りながら往路で確認していなかったエリアを探索してみると、怪しい陥没を発見。

 

近寄ってみると支保工が残る坑道らしきものが見えます。
どうやらここは坑道が崩れた跡の様です。

 

更には試掘跡も発見。

 

その先にはこんな金属の遺構が。

 

どうやら鉱石を下に落とすシューターの様です。
試しに石を落としてみましたが、この斜度なので結構な勢いで落ちていきます。
エクストリーム滑り台ですね。

 

鉱石シュータの下部にはベルトコンベアーらしき遺構があり、先に有ったジョークラッシャーに繋がっていた様子。

 

というわけで小来川鉱山を一通り探索しました。
今回確認が漏れてしまった場所もあるので、次回来るときが有れば長靴持参で訪れたいと思います。

 

帰りの道中には震災の碑を発見。
後で調べた昭和24年に発生した今市地震により、この場所で生き埋めになってしまった方たちの供養のために建てたものらしいです。

 

さて、私の方は無事に小来川鉱山探索を終了。
時間が若干余っていたので日光方面に足を延ばして観光してきました。

 

神橋

 

輪王寺

 

東照宮

 

平日の夕方なので観光客も少なく、ゆったりと回る事が出来ました。
たまにはこのような観光も良いですね。

 

帰りは東武日光から帰宅しました。

 

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