桐生市は茶臼山の金採掘跡探索

桐生市

探索日:2024年10月31日

唐沢山のマンガン採掘跡は、八王子丘陵を縦走し、桐生市の茶臼山に有るという金の鉱山跡を探しに行きます。

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マンガン採掘跡を確認後は、再び唐沢山に戻ります。
唐沢山からスタートして、桐生市の茶臼山へ向かいます。

 

唐沢山から歩いていたら高壷山なる標識。
山というよりかはちょっとしたピーク。木々に覆われて展望も無いです。

 

菅塩峠方面に向かいます。

 

菅塩峠。切通しになっていますね。
昔はここを行き来していたのでしょう。

 

尾根道をひたすら歩いていきます。

 

神籠山なるピーク。

 

お次は標高238メートルの高尾山。

 

少し進んで籾山峠の車道を越えます。

 

その先の登山道はアスファルトの敷かれた廃道を歩いていきます。

 

籾山峠の標識。
この廃道は籾山峠の旧道の様です。

 

ここは展望が良いです。

 

こちらからは見えないのですが、下には採石場が有るようです。

 

ここからまた山道。

 

分岐ごとに案内が有るので迷うことも有りません。

 

しばらく進むと金山城北の砦跡。
ここは古井戸が有った様です。

 

若干水が溜まっていますね。

 

八王子山の山頂。

 

金山城北の砦跡の名残か、所々に割れた瓦が落ちています。

 

さてルートに復帰して茶臼山へ。

 

この日は麓の東毛青少年自然の家から思われる小学生が多数。
林間学校のイベントでしょうか。
登山道に沢山子供がいるので、少し歩きにくいですが、彼らに交じって茶臼山頂上を目指します。

そして茶臼山頂上。

 

茶臼山頂上は展望が良く、桐生市街地や赤城山などを眺める事が出来ます。

 

茶臼山頂上に到達したので、本命の金採掘跡を探します。
茶臼山の斜面のどこかに有るようなので、まずは登山道をいったん下ります。

 

下っている途中に二酸化マンガンっぽい黒い石を発見。

 

その先に僅かながら踏み跡。進んでみます。

 

奥の沢には茶碗の破片。
マンガンっぽい石と茶碗の破片という事で、この辺りに採掘跡が有るのではとしばらく探しも何も無し。

 

改めて別の場所を探します。
しばらくウロウロすると、それっぽい踏み跡があるのでそこを進みます。

 

結構な斜面ですが踏み跡を登っていくと、怪しい窪みを発見します。

 

周囲にはかなり古いトラロープと、既に読めませんが標識も。

 

さて問題の穴です。

 

覗き込んでみるとかなり狭いながらも、LEDライトの光が届かないほど続いています。
どうやらここが目的の金採掘跡の様です。

 

ただ坑口はほぼ埋もれており、500mlのペットボトルサイズなので入り込むのは無理です。

 

坑道はこの粘土脈を狙って掘ったようです。

 

周囲のズリ石の様子。

 

近くの石には人為的な窪みも。

 

鉱山全体はこんな感じ。
周囲を見ましたが、坑口はこれだけでした。

 

近くには廃道っぽい登山道が有ったので、これを利用して再度尾根まで登ります。

 

途中には岩場を登るところも。
怪しいロープも有るのですが、信用できないので頑張って岩をよじ登ります。

 

今すぐに切れる感じでは無いですが、かなり古そうなロープ。

 

廃登山道を登りなんとか茶臼山への正規ルートに合流。
かなり小さな坑口でしたが、無事に見つける事が出来て良かったです。

ちなみにこの鉱山については『薮塚本町の民族』『山田郡誌』『上毛及上毛人 (72)』『桐生市史 上巻』に記録が残されていました。

『薮塚本町の民族』
桐生分に茶臼山が有る。三十米位の穴があり、入り口は小さいが中は立って歩ける。
昔の鉱山のあとでは無いか。そこから金が出るといって自分の金を隠しておき掘って見せ金持ちに金を出させてだます人の隠れ家だった。
『山田郡誌』
茶臼山
廣澤村廣澤の西南方に屹立す、高さ二百九十三.九米、八王子山脈中の主峯たり。山體は石英斑岩より成り樹木鬱蒼その麓を圍む。
(中略)
山上に茶臼山塁址あり、西南部の中腹に岩洞あり鉱物試掘の跡なり。
『上毛及上毛人 (72)』
茶臼山
廣澤村の西南に連亘丘陵、所謂廣澤連陵(里人八王子山脈と呼ぶ)の西北、新田、山田両郡の境界線よりやや東北に突出している一丘がある。里人其の形状により茶臼山と呼んでいる。
(中略)
全山殆ど雑木及び松樹茂生し、唯西腹の一部山骨露はしている中に里俗カネホリと呼び鉱石試掘の廃坑かと思わる横穴が有る。
『桐生市史 上巻』
茶臼山
(前略)
山上には茶臼山塁址があり、西腹には岩窟がある。これはマンガン鉱試掘の跡と伝えられる。

今回の茶臼山の採掘跡は謂れはハッキリはしないものの、30メートル程奥まで続き、中はかなり広くなっている様です。
残念ながら何を掘っていたかは分かりませんが、1923年の上毛及上毛人に記載がある事から、100年以上前から存在はしている様です。

 

お次は丘陵を下って、薮塚の石切り場を目指します。

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