探索日:2022年5月22日
浅見茶屋付近の小規模鍾乳洞の探索後は、坂石付近にあるマンガン鉱山跡を探しに行きます。
坂石のマンガン鉱山跡もメールでやり取りさせてもらっている「ろばあと様」からの情報提供を元にした探索となります。
この坂石のマンガン鉱山は手持ちの範囲の資料では情報が何もないマンガン鉱山です。
飯能市には80とも100ともの数のマンガン採掘跡があるそうなので、地元の人が小規模に採掘した鉱山かもしれません。
さて坂石のマンガン鉱山跡、沢への道が色々な意味で入りにくい場所に有るのですが、ここは何も見なかった事にして脇のやぶからお邪魔します。
沢自体は一時的に人が管理していたようで、色々な物が設置してあったりします。
そんな沢を少し歩くと脇の斜面に坑口が出てきます。
坑口付近の斜面の様子はこんな感じ。
若干石が落ちていますが、黒い石が見られずマンガン鉱山のズリ石っぽくないですね。
さて坑口です。
ライトアップすると右の方へと掘られているので、用意を整えて坑道内に入ってみます。
坑道は右へと進んでいきます。
坑道内の足元の様子。
赤いチャートと思われる石が敷き詰められおり歩きやすいです。
坑道内の壁面の様子。
坑道はしばらく右方向に進んだ後に、途中から左方向に進路を変えて直ぐに崩落で終了。
崩落エリア付近。
この崩落写真ではわかりにくいのですが、坑道が崩れたというより、さらに上部から石を落とし込んで潰れた様な感じです。
実際に崩落付近に近づくと、石の隙間から上部に空間が有るのが見えました。
ただこれ以上崩れると危険なので、確認のみで隙間は覗かず。
多分ですがこの坑道はここを採掘していたというより、この上部で掘っていた鉱石やズリを搬出用に掘った坑道かと思われます。
実際にこの上部にももう一つ坑口が有るそうなので、後で確認に行ってみます。
さて坑道の崩落地点から戻ります。
坑道内には数匹のコキクガシラコウモリらしき、小さな蝙蝠が居ます。
大量にいると嫌ですが、数匹だとかわいいですね。
蝙蝠を眺めながら坑口方面に進みます。
坂石鉱山の坑道内の様子を動画に撮ったので興味のある人はどうぞ。
坑道から出てからはもう1か所あるらしい坑口を探しに行きます。
最初の坑道から少し進んだそれっぽい斜面を登ると、岩が抉れた場所を発見します。
近寄ってみると小さいながらも穴が有ります。
照らしてみると斜め下に掘られています。
狭いので中までは確認しませんでしたが、下部に向かってある程度掘られているとなると、位置的にも先ほどの坑道へと繋がっていそうな感じです。
周囲には鉱山当時のものか金属製のワイヤーも落ちています。
2つ目の坑口が有った場所は沢から見ると結構な高さが有ります。
この坑口からはズリ石を捨てていたようで、斜面の足元はマンガン鉱石のズリ石だらけ。
ズリ石の斜面に足を取られて滑りながら降りると、ズリ石の下部には石積みが有ります。
石積みの周囲はこんな感じ。
上から落ちてくるズリ石を石積みで受け止めていたようです。
ズリ石エリアにはこんなものも落ちていました。
近寄ってみると『男穴登り口』の標識らしきもの。
この沢は色々と人の手が入っているので、マンガン鉱山の坑口も散策コースにしていたのでしょうか。
ただ近いとはいえズリ石の斜面を登るのは結構厳しい気もしますが・・・。
さて坂石マンガン鉱山の坑口を探索したので帰ろうとしていると、沢の付近に不動尊を祭っているような石碑が有るのを発見します。
石碑も気になるのですが、もっと気になるのはその下に転がっているレールらしきもの。
近寄ってみると間違いなく金属製のレールです。
断面はこんな感じ。
何故こんな場所にレールが落ちているのか不思議です。
坂石鉱山の規模は小さいですがそこでトロッコを使っていたのか、それとも後の人が何かの資材用にと持ち込んだのか気になります。
さて、坂石マンガン鉱山探索後は山から下りて、吾野方面へと向かいます。
近くには旅館だか料亭の跡も見られます。
なんでも350年前の民家が残っているらしいですが、現在はロープが張られ立ち入り禁止になっているようです。
道中では野良猫らしき白い猫が。
人になれているのか呼んだら近くまで寄ってきました。
足元まで来てゴロン。
どうやらこの付近の名物?猫のようで、ヤマップなどの登山レポにもたびたび出てきているのを目にしました。
しばし猫をかまってから、次の探索地の長沢のマンガン露天掘り跡を目指します。
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