探索日:2022年3月12日
日電鉱山探索後は、吾野の長沢にあるマンガン鉱山の「長沢鉱山」を探しに行きます。
長沢鉱山とは
長沢鉱山とは飯能市の長沢にあるマンガン鉱山の跡です。
正式な名称は不明なのですが、ここでは長沢鉱山としています。
飯能市の発行している「飯能市史 資料編Ⅻ 飯能の自然-地形・地質」には以下のように記載されています。
この長沢のマンガン採掘跡は国道299号線の旧道沿いにあり、Googleストリートビューでも眺める事が出来ます。
以前から場所は分かっていたのですが、吾野駅から比較的近くいつでも行けるので後回しになっていましたが、今回探索してみる事にしました。
また毛呂山町や飯能市周辺のマンガン鉱山については、以下のページでまとめています。
長沢鉱山探索
日電鉱山の有る北川から西吾野駅まで戻り、その後は国道299号線をひたすら歩き、吾野駅の先まで向かいます。
国道299号線を歩き梨本付近から山道に入り大窪方面へと向かいます。
ここは以前探索した吾野マンガン鉱山の近くになるのですが、どうやらこの付近でもマンガンを採掘していたらしい(大久保鉱床、梨本鉱床など)噂が有るので探索してみます。
国道299号から脇に入り大窪峠に向かう山道。
ズリ石ではなく付近の斜面から崩れた石なのですが、鉄分とマンガンを含んでいそうな感じの石です。
何も知らず画像だけ見るとマンガン鉱山のズリ石と言われてもわからないです。
ちょっとした山道を登って大窪峠。
切通しになっています。
大窪峠を越えて上長沢の大窪地区に降りてからは、再度山道に入り梨本峠方面に進みます。
梨本峠からは尾根沿いに進みます。
一応ここは中尾山へ向かう登山道らしいです。
そしてこの辺りは先にも記載した「吾野マンガン鉱山」の上部に位置する尾根になります。
尾根沿いにもマンガンを含んでいるような黒い石がゴロゴロ。
時間が無くてあまり見て回れませんでしたが、探せば試掘跡や露天掘り跡が見つかるかもです。
さらに尾根を進みます。
尾根沿いのピークである中尾山。
ピークでは有りましたが、杉に囲まれており残念ながら景色を眺める事は出来ず。
その後は吾野中学校の裏手におり、国道299号に復帰。
国道299号に出てから少し歩いて、目的地であった長沢鉱山に到着。
入り口付近は資材置き場のようになっており、フェンスやケーブルなどが置かれていましたが特に立入禁止とは表示がなかったのでお邪魔してみます。
長沢鉱山の坑道内はかなり幅が広くなっています。
そして地面も平にならされている感じです。なんとなくコンクリートで固められているようにも見えます。
これは実際に近くのトンネル工事などの際に、資材置き場として使われていたのでしょうか。
これだけ坑口が広いので、奥も深いのかと思ったら、残念ながら坑口から見える範囲しか掘っておらず。
この付近の地質は石灰を含んでいるようで、坑道の天井部分には小さいながらも鍾乳石のようになっています。
壁面や地面部分がコンクリートを敷かれたように見えるのも、岩盤から染み出した石灰だかカルシウム分だかの影響かもですね。
長沢鉱山の坑道奥から坑口側を覗き込んだ様子。
坑道内に有ったズリ石?と見られる石。
こちらは坑道内の壁面の様子。
坑道内の石は余りマンガンを含んでいる様には見えなかったのですが、坑口付近に有ったズリ石と見られる石は、黒くマンガンを含んでいる様子が見られます。
坑口付近の斜面の様子。
こちらも他の鉱山同様、マンガンを含んでいるような質感の石です。
というわけで長沢鉱山の坑道探索は終了です。
後から教えてもらった情報なのですが、この坑道の上部に位置するあたりにもマンガンの露天掘りの跡が有るようです。
こちらはまた後日訪問してみます。
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