探索日:2021年9月21日
秋になり暑さのピークも越えて、気持ち涼しくなってきたので探索がしやすくなってきました。秋の探索まず最初は、埼玉県秩父郡横瀬町の二子山に有るという洞窟か洞穴に向かいます。
この洞窟は飯能から秩父方面にかけてのマンガン鉱山跡を探しているときに、横瀬町の二子山の登山記録の幾つかのに「二子山には洞窟だか洞穴だかが有る」というものが出てくることに気が付きます。
実は手持ちの資料の「日本鉱産誌I-c」にはマンガン鉱床として以下の記載が有ります。
実際に位置は秩父駅から見て東方なので、「秩父駅西方約4Km」というのが気になりますが、距離的には約4キロであっています。
今回探索する洞窟・洞穴がこの二子山鉱山なのかは分かりませんが、登山も兼ねて探索にむかいます。
横瀬町の二子山への行き方
横瀬町の二子山へは西部秩父線の芦ヶ久保駅まで向かい、駅を降りて左側に進み、横瀬川沿いを少し歩くとすぐに二子山への登山道が始まります。二子山(雄岳・雌岳)は大体1時間半かからないぐらいで登頂できます。私の場合は1時間10分ぐらいでした。
芦ヶ久保駅前には道の駅も有り、自販機やトイレ、食堂などもあるので結構便利です。
横瀬町の二子山の洞窟・洞穴探索
さて、探索の方ですが、西部秩父線の芦ヶ久保駅に朝9時半頃に到着。トイレや朝ごはん代わりに少し食べ、9時50分ぐらいから登山開始です。
駅を出て左側に少し向かい、横瀬川に出たら橋を渡らずに川沿いに進みます。すると秩父線を潜るトンネルが有るので、そこを進みます。
トンネルを出ると早速登山道。まずは低い尾根を一つ越えて、隣の沢沿いまで進みます。
沢沿いの道へ降りると、いよいよ本格的な登山開始。
登山道脇には気休め程度に枝で支えられた大岩が有ります。
登山道はしばらく水の流れる沢沿いを進みます。
途中では沢を渡ったりもします。
さらに進むと水も無くなり枯沢と化した沢を登っていきます。
この付近でもマンガンを含んだとみられる黒い石や、チャートの岩がゴロゴロ落ちており、マンガン鉱山が有りそうな雰囲気が出てきます。
枯沢エリアをクリアすると、山の尾根沿いコースになります。ここは比較的緩やかで歩きやすいので、少し体力を回復させながら歩きます。
そのあとは最後の急斜面。ここはロープも張ってあるので、それを利用して登ります。
ロープの急斜面をクリアすると、すぐに二子山の雌岳に到着。ここは杉に囲まれており展望は皆無。
とりあえずお隣の二子山の雄岳に向かいます。
二子山の雄岳には標識に記載が有った10分かからずに到着。
山頂には狛犬の置物と三角点が有ります。
そして一部展望が開けている場所が有り、そこからは武甲山を正面に眺める事が出来ます。武甲山にも以前1度登ったのですが、石灰鉱山見物も含めてまた登りたいです。
さて二子山の雄岳まで登ったので雌岳に戻り、今度は下山コースです。
下山コースのどこかに目的の洞窟が有るようですが、通り越さないか心配でしたが、それは杞憂でコース脇にぽっかりと開く洞窟を発見。
他の方の登山記録の写真とかを見ると、壁面が綺麗に直線になっていたので人工的な坑口かなと思いましたが、実物を見るとマンガン鉱山では無いのがはっきりわかります。ちょっと残念ですが、せっかく来たので探索です。
洞窟はこんな感じで、人が立って入れるぐらいの高さが有ります。
ちょっと引いた全体の様子。
洞窟の右側。
洞窟の入り口付近。
早速中へ。手前には大岩が転がっており、奥は直ぐに壁。
転がった大岩の右手側は空間が有りそうな気配。
と思ったら大岩の裏で終わり。奥行きは有りません。
ただ奥は良い感じに落ち葉が積もっているので、もしかしたら熊とか狸とかの動物が隠れ家や冬眠場所にしているかもです。
壁面はこんな感じで、岩と岩が乗っかりあっている様です。
人工的に掘った様子は見られないので、たまたま大きな岩同士が積み重なった洞穴になった感じです。
洞窟の上部の様子。
上にも上ってみましたが、岩と岩が組み合わさっています。岩の上部は所々隙間が有るので、落下に注意が必要です。
此方は洞窟の裏側。こちらもいくつかの大きな岩が組み合わさっている様子が良くわかります。
そんなわけで二子山の洞窟を探索した後は下山です。下山コースは尾根沿いのルートが多く歩きやすいです。
尾根沿いをしばらく進むと富士浅間神社があります。
ここからも少し秩父の様子が眺められます。これは武甲山麓の石灰工場付近ですね。
富士浅間神社から先は急斜面となります。最後には少しスリリングなルートも有ります。
そしてキャンプ場沿いの沢に降りてきます。
無事に二子山から下山修了。
行きと同様に西部秩父線を潜って国道に向かいます。
というわけで横瀬町の二子山にある洞窟を探索しました。
今回の洞窟は残念ながらマンガン鉱山ではなかったのですが、いい天気の日に登山が楽しめました。ただ先にも記載した「日本鉱産誌I-c」には芦ヶ久保の二子山付近にマンガン鉱山が有ったとの記録があるので、また機会を見て探索を行いたいと思います。
お次は丸山・大野峠の登山道脇に有るというマンガン試掘跡を探しに向かいます。
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