探索日:2025年1月24日
菱鉱山桃ノ木坑探索後は、同じ菱鉱山が稼行していた唐沢坑を探しに向かいます。

唐沢坑の位置として目星を付けていたのは2つの沢。
まずは手前側の沢をチェックしてみます。
最初の沢は入ってすぎに砂防堰堤が有るので、脇を巻いて越えていきます。

冬とは言え枯れた藪が多く大変です。

藪漕ぎをしていくと作業道にぶつかります。

作業道の真ん中には金属製の大きな缶と朽ちた丸太が置いてありました。
林業の作業で使った忘れ物でしょうか。

少し登ったと事で沢の石をチェックしてみましたが、マンガンやマンガン鉱山のズリ石らしきものは見当たらず。
石も落ちていましたが、マンガンらしきものは見られません。

唐沢鉱山の場所はここでは無さそうなので、もう一か所の沢に向かいます。
ちなみにこの時は、どこの沢にもこのマメっぽい美のなるトゲトゲの木が生えており、藪を進むたびにウエアに引っかかたり刺さったりして大変です。
最後までこのトゲの木に悩まされます。


さて2か所目の沢へ。
ここは以前にこちらに来た際に、入り口にマンガンズリが落ちているのを確認済み。
こちらの沢が今回の唐沢鉱山候補地の本命になります。
沢の入り口には前回同様にマンガンのズリ石。

この沢には以前は林業用のコンクリート敷の道が有った様ですが、大雨で崩れた様でこの有り様。
道になっていれば楽なのですが、コンクリートが崩れて障害物となってゆく手を阻みます。

かつては道が有ったと思われる場所もこの有り様。

場所によってはこの状態なのでひたすらやぶ漕ぎ。
この藪の中にも例のトゲの木が多数紛れているので注意しながら進みます。

そんな藪を漕ぐこと数十分。
ズリ石らしき黒い石の混じる斜面が出てきました。

いかにもこの先に坑口が有りそうな雰囲気で期待が持てます。

斜面を登ると二酸化マンガンらしき黒い石も増えてきます。

そんなズリ斜面を登るとたどり着いたのはこんな露頭。

露頭の表面には二酸化マンガンと思われる黒い石が付着しています。


そして落ちて来たと思われる石の隙間には、坑道っぽい空間も有りますが、狭すぎて奥まで確認できず。

足元にはマンガン鉱石が落ちているので、ここが坑口の可能性が高そうなのです。

ここで沢の転石を調査しながら登って来た先生と合流。
状況を確認してもらい、さらにその先も調べに向かいます。
この先は作業道が復活しているのでそこを利用します。

作業道を歩いていると、先生が怪しい場所を発見します。

手前には害獣除けのネットが有る斜面で登るのが大変でしたが何とか到達。

伐採した杉などが詰め込まれていますが、穴が有りそうな感じです。

ライトを付けて覗き込んだら、坑口が有り奥に続いているので、どうやらここが唐沢坑と思われます。


坑口付近は伐採した木や落石とみられる石が多く、坑道内には入るのが難しそうなので、坑口のチェックだけにしておきます。
坑口の付近にはマンガンが含まれている大きな黒い石がゴロゴロしています。


菱鉱山唐沢坑の坑口を見つける事が出来たので、折角なので作業道周辺も見て回ります。
結構標高の高い場所なので、景色も良いです。

隣の尾根にはかなり切り立った岩が見られます。

そんな岩を眺めていると、尾根上に複数の何かが見えます。


何やら祠と石灯籠らしき物が見えます。
帰宅して調べてみたら、山神宮の奥宮との事。
祠は左右に2つ有るそうで、一つが根本山を祀った掘頃、もう一つが唐沢山の祠とのこと。
さらにその奥には山宮の基礎が有るらしいです。
昔は鎖なども張られており、それなりに参拝者が居たとの記録も有りました。
さて一通りの確認が終わったので登って来た藪道を下ります。
下っている途中に先生が転石を割り緑マンガンを発見。

沢を下って入り口付近に近づくと、別の斜面にマンガン鉱石が落ちているのを発見。

こちらはズリ石っぽい、比較的小さなマンガンを含んだ黒い石。

この先にも別の坑口が有るのではと思い、斜面を登りましたが害獣除けネットと藪に阻まれて進めず。
こちらはまた時間を見て調査したいです。

こちらのズリの転石からも先生が緑マンガンを発見しました。

今回の調査では菱鉱山の唐沢坑の一つと思われる坑口を発見することが出来ました。
お次は黒川鉱山穴城坑に向かいます。

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