飯能市の大蔵鉱山南鉱床探索

埼玉県

探索日:2021年5月9日

※当初はこの鉱山を大蔵第二鉱山としていましたが、別の資料から大蔵鉱山の南鉱床の可能性が高くなったので訂正します。

 

今回紹介するマンガン鉱山以外の飯能市周辺のマンガン鉱山は、以下のページでもまとめているので良かったらご覧ください。

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大蔵鉱山南鉱床探索

大蔵鉱山の探索を終えたので、次は伊豆ヶ岳に頂上へと向かいます。

飯能市の大蔵鉱山探索
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大蔵鉱山の有る沢から正規の登山道に復帰してしばらく歩いていますと、何やら足元にマンガン鉱山のズリ石とみられる黒い石がちらほら出てきます。

 

まぁ、山全体がマンガンを含むチャートなので、マンガンを含む石が有ってもおかしくは無いよね・・・と最初は気にせず歩きます。

しかし登るにつれてマンガンを含む黒い石が増えてきます。とある場所に至っては登山道の脇がこんな感じに。

こちらに至っては斜面全体がマンガン鉱石のズリ石に見えます。

 

先の大蔵鉱山よりも大分標高が高い位置にいるので、大蔵鉱山の石が転がってきたということは考えられません。となると、この付近でマンガンを採掘していた可能性が高くなります。

そこで怪しいとこをを探してみますと、少し離れた位置に穴らしき窪みが。

 

近づいてみますと入り口は土砂で埋まりつつあるも、間違いなくマンガンの採掘跡です。

 

中を覗き込むとこんな感じ。

マンガン坑道ですね。

 

このマンガン採掘坑道が有る付近は、ズリ石の平場になっています。

 

ズリ石の平場から下を覗くとこんな感じ。

明らかにズリ山ですね。

 

平場から上を見上げると、坑口の様な場所が何か所か見受けられます。

 

斜面を登って怪しい所へ行くと、こちらもやっぱり坑口です。

 

中はこんな感じ。

余り奥までは掘っていません。試掘抗でしょうか。

 

他にも埋まってしまっていますが、いくつかの坑口跡が有ります。

 

上部の坑口付近から見下ろした平場はこんな感じ。

 

下の平場からの斜面はこんな感じ。

こ一帯だけ窪んでいるので、坑道を掘る前は露天掘りをしていた可能性もありそうです。

この鉱山はなに?

さてこのマンガン採掘跡は一体何なのでしょうか?

当初はこの鉱山を「日本地方鉱床誌関東地方」の地図から第二大蔵鉱山としていました。(以下は2021年9月6日に訂正)

今回たまたま見つけたマンガンの採掘跡、手元の資料である「日本地方鉱床誌関東地方」によると、大蔵鉱山の下に『第2大蔵』の文字と鉱山を示す二か所のバツ印が有ります。

確たる証拠は無いのですが、この資料から行くとこの採掘跡は『第二大蔵鉱山』の可能性が高そう。

とりあえずこのブログでは今回見つけたマンガン採掘跡を仮で『第二大蔵鉱山』としておきます。

 

しかし後日に埼玉県の図書館で見つけた「埼玉県の地下資源に関する文献収集整備報告書」の情報をによると、ここはどうやら大蔵鉱山南鉱床である可能性が高くなりました。

上記の「埼玉県の地下資源に関する文献収集整備報告書」の大蔵鉱山の項目には以下の記述がありました。

鉱床は元山鉱床、南鉱床、北鉱床抗の3鉱床群が認められている。元山鉱床は標高540メートル付近に露頭が有り、南鉱床は元山鉱床の南方直距離にして約120メートル付近に有り、標高570メートル前後である。一方、北鉱床は元山鉱床の北方約30メートル付近に有りほぼ同じ地並である。元山鉱床が本鉱山の主要鉱床で他の2鉱床はいずれも小規模に探鉱したにすぎない。

上記の情報と地図および当日の行動GPSログを重ねると、今回の採掘跡は大蔵鉱山元山鉱床の南方約120メートル付近で、標高は先にも書いていますが大蔵鉱山より少し高い位置でおおよそ570メートル付近と一致します。

というわけでこの採掘跡はほぼ大蔵鉱山南鉱床であると思われます。

なお、北鉱床もあるとの事なので、また機会が有ったら調べに来たいと思います。

 

伊豆ヶ岳へ

大蔵鉱山南鉱床を探索した後は改めて伊豆ヶ岳の山頂を目指します。

急斜面である泣き坂を登り

五輪山へ

 

伊豆ヶ岳のメインと言っては過言でない男坂。

残念ながら実質立ち入り禁止になっていたので今回は巻道から行きます。

とりあえず真下まで行って写真だけ撮影。

 

男坂の近くには伊豆ヶ岳の地質説明の看板も。

今回はマンガン鉱山目当てで来たので、このような説明も楽しめます。

 

そんなこんなで伊豆ヶ岳に登頂。

 

次は伊豆ヶ岳下山しにたまたま見つけてしまった第二大蔵鉱山探索です。

飯能市の第二大蔵鉱山探索
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