桐生市の山菱鉱山三窪坑探索

桐生市

探索日:2024年5月27日

桐生砂鉄鉱山と幾つかの砂鉄鉱床を確認後は、某先生とともに山菱鉱山の三窪坑と思われる場所へ向かいます。

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山菱鉱山は何度か来ているのですが、三窪坑と思われる場所にはまだ到達していないので、今回はそちらに向かいます。

 

朝日沢の林道を歩き、山菱鉱山方向へ。
しばらく歩くと山菱鉱山の水戸沢坑が出てきますが、水戸沢坑は数回探索をしているので今回はパスします。

過去の探索の様子はこちら。

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しばらく山を登るとズリエリアが出てきます。

 

ここが山菱鉱山の大久保坑跡と思うのですが・・・。
私のブログでも過去にこの鉱山を何度か書いていますが、三窪坑と曖昧になっています。
なので今回は三窪坑を探すのが目的。

 

このズリエリア右奥に崩れた石組やコンクリート、パイプが何本も有る場所が出てきます。

 

 

この潰れた坑口らしき部分が、下の画像の坑口では無いかと思っていたりします。

 

下部のズリエリアを確認後は、既に探索済みの上部坑道を某先生に案内します。
ズリエリアからはこんな急斜面を登って坑口へ行きます。

 

斜面を登って最初の坑口へ。

こちらの坑道内は以下の記事で詳しく書いているので、今回は割愛。

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おつぎはさらに上部に有る坑口へ。
こちらも以前に入りましたが、坑口から入った直ぐに水没竪坑があり、さらに中から生き物の気配が有ったので逃げ帰った場所になります。

 

今日は某先生が坑口で待機してくれるので、改めて坑道内を探索してみたいと思います。
坑口から入ると、坑道は先に続いていますが、右側に竪坑が出てきます。

 

前回より水は減っていますが、真下の竪坑は水没しています。
そして竪坑廻りは木組みが残っていますね。

 

木組みの上部には坑道らしきものも見えます。

この坑道が水没して水が溜まっているという事は、下部に繋がる坑口は無いってことですね。

 

竪坑確認後は奥に進みます。
坑道の脇にはズリ石の石組が有ります。

 

奥にはまた竪坑らしき穴。

 

竪坑と思いきや1.5メートルほど下がり、奥に続いています。

 

坑道自体はまだ先に続いているようです。
下部に降りた坑道を行けばまだ先に進めそうですね。

 

というわけで、下に降りて下部の坑道を進みます。

 

先に進むと、細く縦に掘られた跡が出てきました。

 

狭いながらも奥に続いています。
そして、また竪坑でしょうか。穴らしき物が見えますね。

 

先に進もうとしたら、足元に穴が有るのに気が付きます。

 

穴の様子を見ると下部に掘られています。
それよりもまずいのが、私の立っている場所も土砂が詰まっているだけで、下部は空洞ですねこれ。
どうやらここはマンガン鉱脈が縦に走っており、シュリンケージ採掘と思われる方法で縦に採掘しています。
これ以上進むと崩落して落ちそうなので慎重に戻ります。

坑口に戻ってからは坑道の様子を先生に報告。
再度先生を伴い、安全な場所まで確認に行きます。

 

この坑道を確認後は、尾根沿いにある露天掘り跡も見に行きます。

 

斜面を登っている途中に、鉱山当時のものと思われるタガネが埋まっていました。

 

斜面をしばらく登って露天掘り跡とその足場の石組。

 

露天掘り跡はこんな感じ。
有刺鉄線が有るので、当時は管理されていたのでしょう。

 

ついでに尾根を一回りして他に採掘跡が無いか見て回りますが、残念ながら採掘跡は見当たらず。

 

比較的高い場所なので眺めは良いです。

 

このエリアの坑口を一通り案内したので、斜面を降りて最初のズリエリアへ。
先生は石を調査するとの事なので、私はその間にこの先のエリアも見に行ってみます。

この先のエリアも踏み跡らしきものが残っています。
以前から怪しいと思いつつも行くのは今回が初めて。

 

踏み跡に沿って斜面を登っていくと、途中からマンガンのズリが出てきます。

 

そしてスラグか何かを燃やしたような物も落ちていたり。

 

暫く斜面を登ると坑口が出てきました。坑口に立つと風が噴き出ているので、どこかと繋がっているようです。
図面から行くと、三窪鉱床と思われる坑口になります。

 

坑道内を探索しようと思いましたが、荷物を先生の居る場所に置いてきてしまったので、先生を呼びがてら取りに戻ります。
ライト等のアイテムを持ってきて、坑道内探索。

 

坑道内に入ると直ぐに行き止まり・・・?

 

と思いきや岩盤に沿って左右に分岐しています。
まずは左側。

 

こちらは直ぐに行き止まり。

 

今度は右側へ。
右側はある程度繋がっていそうです。

 

すこし進むと穴らしき物が見えてきます。

 

穴の様子。
竪坑でかなり深そう。

 

竪坑を照らすと、垂直に数メートル掘られその先は斜めになっています。

 

石を落としたら10秒ぐらいガラガラと音を立てて落ちて行ったので、かなりの深さが有りそうです。
もしかしたらこの下部に坑道が有るのかもです。

竪坑の周りには錆びたカスガイ。
当時は何か工作物が有ったのでしょう。

 

竪坑の先も坑道が続いているのですが、この竪坑脇を行くのが不安なので戻ります。

戻るときに撮った坑道の様子。
断層のすべり面に沿って坑道を掘ったのか、左側は綺麗な平面になっていますね。

 

坑道内は何か所か上部が掘られている場所が有ります。

 

坑道内のマンガン鉱脈の様子。

 

坑口近くはレールの枕木らしきものも埋まっていました。

 

こちらの坑道の探索の様子は動画で撮影しました。

桐生市の山菱鉱山の三窪坑と思われる坑道の動画

 

この坑口も確認したので、この斜面にさらに採掘跡が無いか確認してみます。

 

斜面をウロウロしていると早速埋もれた坑口を発見します。

 

中を覗いた様子。

 

さらに別の坑口を発見。
こちらは中に入れそうなので、確認してきます。

 

この坑道は奥まで続いていそうです。

 

奥へ進みます。

 

少し進むと、竪坑らしき穴が出てきます。

 

覗いてみたらそれほど深くはないのですが、下部に向かって掘られていました。
この先は進めずなので戻ります。

 

この坑道内の様子は以下の動画にて。

桐生市の山菱鉱山の三窪坑と思われる坑道の動画その2

 

さてまだまだこの斜面は採掘跡が有りそうなので、次の穴を探します。
尾根まで到達しますが尾根付近には採掘跡は無し。

 

尾根から少し下ると、マンガンのズリ石が出てきます。
近くを見ると、露天掘りをしたような跡が有りました。

 

周囲には2つの埋もれた坑口。
まず1つめ。

 

2つ目。

 

どちらもだいぶ埋まってしまっていたのと、この時は大分疲れていたので中を確認するの忘れていました。
軽く回ってこれだけの坑口が有りました。しっかり確認すればまだ有るかもですが、今回はここまで。

 

探索後はちょっとだけ石拾い。
マンガン鉱石の一種でしょうか。溶けたような形状になって光沢が有ります。

 

そしてマンガン鉱山に来ても水晶探し。
石英脈を割ってみましたが、水晶は出てこず不発。

 

さて山菱鉱山を一通り見て回ったので、山を下ります。
帰りがてら、以前見つけた怪しい穴を見に行きます。

 

ただの穴っぽい気もしますが、坑口の可能性も捨てきれません。

 

道なき斜面を登ります。
伐採がされているので、比較的登りやすく助かります。

 

斜面を登っている最中には二酸化マンガンもチラホラ落ちています。
この様子だとあの穴は採掘跡の可能性が高そうです。

 

目指す穴に大分近づいてきました。

 

目の前に到達。
さぁ、この穴はマンガンの採掘跡でしょうか・・・?

 

中身を覗いたらハズレ!
残念ながらただの穴でした。

 

気になっていた穴はマンガンの採掘跡では無くただの穴でしたが、疑問が一つ解決したので良かったです。
ただ、二酸化マンガンが落ちていたことから、別の採掘跡か露頭が有るのは間違いなさそう。

とりあえずこれで今回の探索を終了。
山菱鉱山の三窪坑思われるエリアの確認と、複数の坑道が有るのをチェックすることが出来ました。

 

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