飯能市の高麗本郷のマンガン採掘跡探索

埼玉県

探索日:2021年4月18日

 

釜戸鉱山高麗川沿いの穴を探索した後は、日和田山手前の高麗本郷および高駒付近にあるマンガン採掘跡を探しに行きます。

 

今回紹介するマンガン鉱山以外の飯能市周辺のマンガン鉱山は、以下のページでもまとめているので良かったらご覧ください。

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高麗本郷のマンガン採掘跡とは

高麗本郷のマンガン採掘跡とは埼玉県日高市の高麗本郷の山中に位置したマンガン採掘跡です。名称は仮称です。

当初はちょっとした試掘かと思っていたのですが、後日埼玉県立図書館で資料を探したところ、この採掘跡と思われる内容が『埼玉縣下に於ける満俺鉱予備調査報告書』に書かれていました。

それによると、同じく日高市にあるマンガン鉱山の大宮鉱山が昭和25年8月より、高麗駅から約1キロの地点の高麗本郷で採掘に着工したと記録されていました。採掘方法は露頭の採掘で、鉱石は酸化マンガンだったとの事です。

許可を得て撮影した『埼玉縣下に於ける満俺鉱予備調査報告書』より。

 

ちなみに同資料には高麗川駅から約2kmの地点の日和田山〇〇地側に、金の採掘坑道が有るとの記載も有りました。(〇〇部分は文字が潰れてて読めず。)

 

高麗本郷のマンガン採掘跡探索

高麗本郷のマンガン採掘跡はネットで飯能エリアのマンガン鉱山を探していた時に見つけた『日和田山とマンガン鉱脈試掘跡 』を参考にしての探索しました。

 

高麗川の北側を歩いてこのような案内板を見つけたらそちらに向かいます。

 

しばらく行くと数件の住宅地が有ります。

ルートを見るとこの住宅地の敷地内を抜けるようなコースになっています。

最初は不安だったので何度かそのエリアをウロウロして地図を確認しましたが、どうやら家と家の間を抜けていくようなので行ってみます。

 

ルートは人の敷地内の庭先っぽい場所を抜け、畑脇を通って行くコース。「これ本当に登山道?人の庭じゃないの?」と思いながら進んでいきます。

 

敷地を抜けても人のうちの畑や裏山を歩いている感じです。

 

さらに少し進むと登山道らしき道に。

少し進むと途中で下って来るハイカーさんともすれ違ったので、やっぱりここは登山道の様子。

どうやら日和田山に抜ける近道の様です。

 

 

取り合えず通り抜けが出来るようなので登山道通りに歩き、標高200メートル少々のピークを通過します。

すると足元にマンガンのズリ石らしき小石が散らばる地帯を発見。

 

その付近の登山道脇を探すと、採掘跡を発見。

坑道という形では無いですが、明らかに人の手で削られています。

ただここは余り品質の良いマンガンが採れなかったようで試掘だけの様子。

 

採掘エリアの岩はマンガンを多く含んでいそうな黒い石です。

 

 

1つ目の採掘跡から登山道を少々歩くと、再びマンガンのズリ石らしき小石が散らばるエリアを発見。

 

ここも登山道脇を見ると西側に小規模な採掘跡が有ります。

ですがちょっと削っただけの様子で、穴には木の枝や枯葉が詰まっています。

 

今度は登山道を挟んで反対側へ回ると、結構大き目な採掘跡が見えます。

 

回り込んで穴の下に降りると、こちらは狸掘りとはいえしっかりマンガン鉱脈を掘り込んでます。

 

こちらの採掘跡も枯葉がかなりの量で堆積していたのであまり近づけませんでしたが、もしかしたらこの穴は反対側にある採掘跡につながっているかもです。

採掘跡は有りますが、その周囲の岩を見るにマンガンと思われる黒い岩石の層が薄いので、高品質のマンガンではなさそうです。結局は試掘のみで終わった感じですね。

 

登山道の両サイドに採掘跡が有った場所はこんな感じ。

ピンクテープが巻かれた両サイドの杉の木の下にそれぞれ採掘跡が有ります。

 

両サイドの採掘跡を後にして登山道を進むと、登山道脇に枝で塞がれた怪しい穴が有ります。

 

狭いですがちょっと覗き込んでみます。

 

穴の中は大分土砂とゴミで埋まってますが、奥に黒い石が混じる岩石層が見えます。

動物の居た痕跡もないので動物の巣穴でもなさそう。

どうやらここも採掘跡っぽい様子。

 

この穴の有った場所はこのように登山道の真横。

ちょっと間違ったら通行中に落ちそうです。

 

 

さらにちょっと先に生えていた木の脇に窪地が有ります。

近づいてみるとトタンが敷かれていてとても怪しい・・・。

 

トタンの隙間に杉の枝を突っ込むと抵抗なく80センチぐらい刺さります。

面倒なのでトタンを剥がして覗くようなことはしませんでしたが、ここも下に何かしらの穴が有るようです。

 

このエリアにはもう一つ穴が有ります。

ここもほかの穴と同様に枯葉で埋まっていますが、奥に岩石層が見えることからマンガンの採掘跡の様です。

 

こちらも登山道のすぐ脇なので注意が必要です。

 

連続して穴が有った場所はこんな感じで平場になっており、物置小屋の様な物が有ります。

ここは明確な平場になっているので昔には何かが有った気がします。

 

いくつかの採掘跡を見た後は登山道を抜けて高駒ロータリーへと出ます。

 

ついでなので日和田山経由で下山します。

 

この日は天気も良く、日和田山からは巾着田も眺めることが出来ました。

 

次は高麗神社脇の大宮鉱山を目指します。

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