探索日:2023年10月20日
龍ヶ谷川の滝や奇岩を見た後は、いよいよ熊穴のマンガン坑探索に向かいます。

この熊穴のマンガン坑は情報をやり取りさせていただいている、「ろばあと」様から以前にもらった情報を元にした探索になります。

目指す熊穴のマンガン坑は対岸の沢の奥に有るとの事。

龍ヶ谷川を渡って対岸。
これからこの沢を上り詰めていきます。

この沢は登山のバリデーションルートにも使われているのか、沢沿いに道らしき踏み跡が残っています。
沢沿いにはキノコを食べているカタツムリを発見。
全部が真っ黒なカタツムリも珍しいですね。

しばらく行くと沢はこんな感じ。
踏み跡もあいまいになってきます。

ただ途中にはケルンがあるので、登山道として使う人が居るようです。

所々急な場所もあり、登山というより沢登りです。

沢には赤い岩が。
苔なのかチャートなのか分かりませんが、きれいですね。

とある場所の斜面上の岩に怪しい窪みが見えます。

遠くから見ると試掘跡にも見えます。

気になったので斜面を登って近づきましたが、マンガンの試掘跡では無くただの窪み。

改めて沢を登ります。

その先には高低差5メートル程の滝。
ここは巻き道が有るとの事で、そちらを探して進みます。

その滝を巻く道がこれ。
この道、岩場を削って作って有り、凄く鉱山道っぽい気がします。

この感じ雰囲気ありますね。

滝を巻いた後は再びケルン。
このケルンを越えた付近から、沢にマンガンのズリ石らしき黒い石が出てきます。

そして唐突に立派な石組が出てきます。

石組の上は平場になっています。

平場にはマンガン鉱石らしき黒い石と共に、茶碗も出てきました。
ここは鉱山施設の跡だった可能性が高そう。

その平場の上部斜面。
いくつかの石組とともに、全体にズリ石が見られます。

どうやらマンガンの採掘場は斜面上部に有るようなので、ズリ石斜面を登ります。

斜面全体がズリ石で、結構な量を採掘していたようです。

ズリ石と石組。

そんなズリ石斜面を登りきると、石組と共に坑口が出てきました。

石組は高さは無いものの、坑口前の両サイドに城壁のように積まれています。

その石組の先には坑口。

こちらが熊穴のマンガン坑の様です。

坑口付近から中を照らして覗いたら奥行きは数メートルだけ。

中を覗いてもこんな感じ。

坑道内は左右に窪みが有りますが、どちらも先には掘り進んでいないようです。

下部はちょっとだけ掘ったのか穴が有ります。

上部のマンガン鉱脈の真ん中に亀裂が。

1つ目の坑道から出て他にも何かが無いか周囲を探してみます。
1つ目の坑口の先には2つ目の坑口を発見。

しかしこちらも数メートルのみ。

また、坑口付近の岩場は不自然に切り崩されているので、この付近はマンガンの露天掘り跡の様です。

露天掘り跡らしき部分は比較的広範囲にあります。


露天掘り付近から見たズリ斜面。

一通り見て回りましたが、坑口2つと露天掘り跡のみの様だったので、最初の坑口付近の石積みへ戻ります。

途中のズリ石には、ズリ石に挟まれて『い゙っ』となっているようなキノコが有りました。

こちらは最初の坑口付近から見たズリ石斜面。
これだけズリ石が有るところを見ると、露天掘り跡はかなりの量を掘ったのだと思います。

ズリ石の中から見つけた若干ピンクっぽい石。

熊穴のマンガン坑、この付近のマンガン鉱山跡では比較的規模が大きかったので、当時は何かの鉱山名が付いていたと思います。
手持ちの資料ではここに関する物がないので、今後情報を調べてみたいと思います。
さて、熊穴のマンガン坑を見て回ったので、先に進みます。
今回は山を越えて飯能市の吾野側へ行きたいので、無理やり沢を登ってみます。
ところが途中で滝に阻まれて先に進めなくなります。

仕方がないので地形図を見ながら周囲の登れそうな斜面を進みます。

途中までは何とか進めたのですが、最後がこんな場所。
画像ではわかりにくいのですが、ほぼ崖です。

行けそうな場所を求めてトラバースしていたら、なんと脇にトラロープを発見。

丁度急斜面の場所に有ったので、使わせてもらい無事尾根に到達。
やはりここの沢筋はバリエーションルートながら、使用している人が居るようです。

そんなわけで何とか尾根に到達。
いったん関八州見晴らし台と長沢のマンガン露天掘り跡に向かいたいと思います。




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