探索日:2023年5月4日
山菱鉱山水戸沢鉱床と思われるマンガン鉱山跡探索後は、山菱鉱山大久保鉱床と思われるマンガン鉱山跡を探索します。
この付近はマンガン鉱山が多くどれがどれかあまり分からず。
手持ちのいくつかの資料にはこの付近の鉱山の位置図もあるのですが、詳細では無いので確証が持てず。
とりあえず今回のマンガン鉱山跡は位置図から山菱鉱山大久保鉱床という前提での探索になります。
資料①の位置図
資料②の位置図
資料③の位置図
資料④の山菱鉱山の坑口写真
さて山菱鉱山大久保鉱床探索になります。
まずは朝日沢から山菱鉱山のある林道を進みます。
途中には炭焼き窯跡と思われるものも見られます。
ただ対岸の斜面にあるため、近寄るのが面倒くさいのでスルーします。
この林道の途中には山菱鉱山の水戸沢坑と思われる場所も見られます。
暫く林道を歩くとズリが出て来て、山菱鉱山大久保鉱床と思われる場所が出てきます。
ズリの下部には立派な石組も残っています。
ちなみに石組のこの部分、パイプなども多数残っており崩れた坑口跡なのではと思ったり。
ここは斜面全体にズリが堆積しています。
上部までズリがビッシリ。
目指す坑口はこの上部にあるので、ズリ斜面を登ります。
足元はこんなズリ石なので、足を取られたり、崩れたりと登るのが大変。
最後はこんな急斜面。
落ち葉とズリ石でかなり滑ります。
そして平場に到達。
平場の奥には立派な坑口が残っています。
坑口まで準備をしていざ入坑。
以前の探索時は坑道内には入らなかったので、今回が初の内部潜入になります。
入り口付近はカマドウマが多数。
昔はカマドウマがこれだけ居たらそれ以上は進みませんでしたが、今では余裕。
むしろカマドウマが居ればある意味安全な坑道と思えるようになったので、慣れって怖いですね。
坑道はほぼ真っすぐに進んでいます。
少し進むと枕木の跡らしきものが出てきました。
当時はレールが敷かれて、トロッコが走っていたのでしょう。
さらに進むと突き当り・・・?
かと思いきや少し広いホール状エリアに到達。
ここにはマンガン脈が有ったようで左右に掘られた跡が。
左側は真っ黒なマンガン脈に沿って𨫤押しで数メートル掘られています。
さらに上部も高く掘られています。
分かりにくいですが、上部は坑道が右手に向かって坑道がある感じです。
右側も若干掘ったようですが、ズリで埋め戻されています。
そしてその正面。
何か置いてあります。
正面には鉱山稼働時に使っていたと思わるロープと材木。
木材は橋の様に渡されていますが、強度が不安なので乗らないようにします。
そしてその下も掘られています。
一段下には坑道が見えるので、1レベル下の採掘跡の様です。
下の坑道は奥にも繋がっている様に見えます。
今度は上を見上げてみます。
上部も坑道らしきものが見えます。
真上の様子。
余り乗り出すと落ちかねないので、手を伸ばしてスマホでの撮影なので画像が不鮮明・・・。
マンガンの鉱脈が有ったようで、それに沿って掘っています。
反対側も掘られていますが、奥までは確認できず。
坑道内を一通り見終わったので戻ります。
坑道内にはカタツムリも。
意外にもマンガン鉱山内でカタツムリを見るのは初めてです。
来た坑道を戻ります。
坑口付近が見えてきました。
無事坑口に到達。
この坑道内の様子は動画で撮影してみたので、興味がありましたら動画でもどうぞ。
とりあえず以前見つけた坑道内の探索終了。
坑道内は上下に掘られていたので、さらに別のレベルの坑口が有るはず。
という事で坑口付近から周囲を見渡すと、僅かながら残る踏み跡らしきものを発見します。
その踏み跡らしき場所を追っていくと、2つ目の坑口を発見!
どうやらわずかに残った踏み跡は鉱山道の跡の様です。
2つ目の坑口はこんな感じ。
小さめですがしっかりと残っています。
坑口のさらに上部には石積みらしきものが見えますが、ここはこの坑口をチェックしてから行ってみましょう。
さて坑口から坑道内に潜入。
入って直ぐ右付近に分岐らしきものが有ります。
右側を覗くと水没した竪坑。
しかも水没した中にも木が組まれているのが見えるので、かなり深そうな感じです。
結構深く掘ってあるのですが、水が溜まっているという事は、先に有った坑道とは繋がっていないようです。
見た感じ深さが有りそうなのと、落ちたら這い上がる事が出来ないので気を付けないとです。
そしてその正面なのですが、奥から何か生き物がいるような音が聞こえます。
多分タヌキとかハクビシンだとは思うのですが、落ちたら上がってこられない水没竪坑も控えており、万が一クマとかなら洒落にならないので、早々に撤退。
2つの坑口を出た後は、先ほど見つけた謎の石垣を目指します。
坑口から斜面を少し登ると石垣に到達。
その石垣の先にはまた坑口らしきものがあります。
覗いてみるとこちらは露天掘りの跡の様です。
こちらは露天から下部に掘り進んでいるので、先ほどの水没竪坑の有った坑道の奥に続いているものと思われます。
ここは有刺鉄線も残っているので、当時は管理されていたようですね。
露天掘り付近を一通り見渡しますが、他に怪しいものはなさそうなので下山。
山菱鉱山大久保鉱床と思われる鉱山跡探索は終了です。
ここの採掘跡は比較的規模が大きいので、再度探索したらまだ何か見つかりそうな感じです。
残す三窪坑探索と共にまた機会をみて探索したいと思います。
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