探索日:2024年4月16日
今回は、昭和鉱山奥山鉱床の探索に向かう途中で見つけた鉱山跡の記事になります。
この鉱山跡は昭和鉱山奥山鉱床へと向かうため、最初の沢を登っている途中で見つけた鉱山跡。
こんな沢を登っていると、途中からマンガンのズリの様な物が多く落ちていることに気が付きます。
チャートに混じった、黒いマンガンのズリ石の様子。
そのズリは沢の左側に多いので、ズリ石を追って左側を登っていると頭上にレールを発見。
レールが見える場所に近寄ってみると、そこには多数のレールが積まれています。
こんな場所に多数のレールが有るという事は、この付近にマンガンの鉱山が有るに違いありません。
レールが落ちていた斜面を探すと穴を発見。
近寄ってみると坑道跡らしき穴が有るのですが、ほぼ埋まっており僅かな隙間を残すのみ。
さらに周囲を確認すると少し離れた場所にもレールが落ちています。
こんな斜面にこれだけのレールが有るので、比較的大きな規模で採掘していたのかと思います。
落ちていたレールの大きさはこれ位。
余り大きなサイズでは無いですね。
そしてレールが置かれていた上部は怪しい平場。
平場の脇の露頭には怪しい窪みも有ります。
近寄ると穴が有るのを発見。
こちらも埋もれていますが坑口の様です。
落ち葉をどかして覗き込んでみると、奥には坑道が残されています。
ただ、この落ち葉の中を潜り込んでいくのは嫌なので、坑口から覗くだけ。
これだけレールが残る坑道なので、ここが通洞坑や大切坑ならかなり奥まで掘られていると思います。
坑道脇の露頭には二酸化マンガンが付着した岩が有ります。
ここはこの露頭から二酸化マンガンを追って坑道を掘って採掘していったものかと思います。
坑口と平場の様子はこんな感じ。
坑口から下部はこんな急斜面。
こんな場所に多数のレールを持ち込んでいたので、当時は名の有る鉱山だったのだと思います。
それにしてもこんな場所に、ある程度長さのあるレールを多数運んだのは凄い労力ですね。
当時は索道かトラックが入ってこれるような鉱山道でも有ったのでしょうか。
予期せぬマンガン採掘跡を見つけたので、その周囲を確認しながら尾根を登りますが、採掘跡が有ったのはこのエリアのみ。
この後はメインの昭和鉱山奥山鉱床へと向かいました。
探索後、このマンガン鉱山は何だったのかと調べましたが、明確な手掛かりは無し。
ただ、日本のマンガン鉱床補遺に昭和鉱山の鉱床を表した図を見つけます。
その中で今回の場所に一致すると思われるのが、赤丸の鉱床。
名前は記載されていなかったのですが、昭和鉱山の一部として採掘されたものかと思われます。
図を見る限りこの付近には知られていないようなマンガン鉱山が多く記載されているので、まだまだ探索の必要がありそうです。
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