飯能市の久通鉱山探索

埼玉県

探索日:2022年5月22日

強清水鍾乳洞探索後は南川地区の奥である久通にある、久通鉱山と思われるマンガン鉱山へと向かいます。

飯能市の強清水鍾乳洞探索
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久通鉱山とは

久通鉱山とは埼玉県飯能市南川の久通地区にあるとされるマンガン鉱山です。

手持ちの資料である『日本地方鉱床 関東地方』には地図上に久通の文字と鉱山が有った旨が記載されています。

別の資料である『埼玉県下に於けるマンガン鉱予備調査報告書』にも、吾野駅から約6km離れた上久通に酸化マンガンを露頭から採掘していた鉱山が有ったとの記載が有ります。

そんな感じで幾つかの資料に名前だけは出てくる久通鉱山。
上久通地区のどこかに有ったらしいものの正確な場所は分からなかったのですが、メールでやり取りさせていただいている「ろばあと様」からの久通鉱山の場所の情報を頂くことができ今回探索に向かいます。

なお、今回訪問した久通鉱山の近くには、以前に探索をした第二大蔵鉱山と思われるマンガン鉱山跡も残っています。

飯能市の第二大蔵鉱山探索
探索日:2021年5月9日 ※2021年9月6日:当初はここを久通鉱山と記載していましたが、後の調査で第二大蔵鉱山の可能性が高くなったので修正しています。 今回紹介するマンガン鉱山以外の飯能市周辺のマンガン鉱山は、以下の...

 

その他の飯能地域のマンガン鉱山に関しては以下のページでまとめています。

埼玉県飯能市周辺のマンガン鉱山まとめ
このブログを始めてから埼玉県内の鉱山を探索することが多くなり、比較的家から近い飯能市周辺のマンガン鉱山を探索することが増えてきました。そんな中、飯能市にはどのくらいの数のマンガン鉱山があるのかとふと思いました。 飯能市のマンガンの数と...

久通鉱山探索

さて久通鉱山の探索です。
強清水鍾乳洞探索後は南川上名栗線を歩いていきます。

途中には山を切り開いて作られた分譲地の廃墟の様な場所も。

 

これだけ作ってあるのに1件も家が建っていないのはもったいないですね。
まぁ、ここに家を買うかと言ったら正直微妙では有りますが・・・。

 

分譲地廃墟を過ぎた後も南川に沿って進んでいきます。

 

途中には山の斜面を利用したと思われる、良い感じの家が。
ちょっとした忍者屋敷っぽいですね。

 

そしてこの家から少し進んだところで、なんと今回の探索の情報を頂いた「ろばあと様」と遭遇。
声をかけていただき、これから向かう久通鉱山の様子などを教えて頂きました。
まさかお会いするとは思わずビックリでした。
短い時間でしたが情報交換など色々とありがとうございました!

 

「ろばあと様」と別れてからも久通鉱山へと歩を進めます。
久通鉱山が有ると思われる付近に来ると、林道にもマンガンを含んだような岩が転がっています。

 

久通鉱山が有ると思わる斜面はこの辺り。
どこも急斜面なのでこの場所から登るのは諦め、少し進んで若干傾斜が緩やかになった場所から入ります。

斜面には先ほどお会いした「ろばあと様」の物と思われる踏み跡が残っているので、それを目印に同じルートを進んでいきます。

斜面付近の岩もマンガンを含んでそうな黒い岩がゴロゴロしていますね。

 

かなり危険な急斜面を登りつつ、トラバースで移動して久通鉱山の最初の坑口に到達。

 

坑口のすぐ真後ろはこんな崖で、滑ったら下の道まで一直線。
落下および、下の道に石などを落とさないように細心の注意が必要です。

 

坑口前で準備をしたらいざ久通鉱山の坑道内へ。

 

坑道内は最初は一直線です。

 

10メートル程行くと正面と左右に分岐?

 

と思いきや左右は掘られておらず。
マンガンの鉱脈が走っていたものの、余り品質が良くなかったのでしょうか。

 

左右の分岐は試掘程度だったので正面の坑道へと進みます。正面の坑道は左にカーブしています。
坑道内は若干水が溜まっていますが、量は少なくぬかるみもないのでトレッキングシューズでも進めます。

 

正面の坑道はカーブしたすぐ先で行き止まり。

 

突き当り付近はこんな感じ。
白い色の岩石で、余りマンガン鉱山らしくない感じですね。

 

最奥から振り返った様子。

 

坑道内の様子は動画でも撮影したので、興味のある方はどうぞ。

 

さてとりあえず最初の坑道探索が終了です。
先ほどお会いした「ろばあと様」から、さらに上部に3つの坑道が有るとの事でそちらを探しに向かいます。

最初の坑道の場所から上を見上げると、崖の上に僅かながら坑口の様な物が見えます。
登るにしてもこの崖を登る事は出来ないので、少し脇の斜面から登ることにします。

 

登る場所はここ。
崖の脇に僅かながら斜面が有るので登ります。
斜面と言っても岩場に土と落ち葉が積もった様な場所なので、少しでも気を抜くと足が滑ります。

 

手足を使って慎重に斜面を登ると、上部には石組が出てきます。

 

石組も触るの崩れそうなので、慎重に乗り越えると平場が出てきました。

 

平場から下の道を見下ろした様子。
所々木は生えているものの、ほぼ90度の崖で落ちたらひとたまりも有りません。
さらに道には石を落とさないように慎重に行動します。

 

平場にはお決まりのマンガン鉱山のズリ石が。

 

こちらは比較的大き目なマンガンを含むと思われる黒い岩。

 

平場を見渡すと右側に2つの坑口、少し離れて左側に1つの坑口が有ります。

 

まず最初は一番左側の坑口から確認します。
こちらは坑口付近に土砂が積もっており、坑口の半分ほどが埋もれています。

 

坑口から中を覗いてみると、水が溜まっています。
ここはちょうど水を通す岩盤のようで、天井付近から絶えず水が垂れています。

 

さらに奥を覗いてみると、10メートル程の奥行きです。

 

坑口付近には支保工の物と思われる木が沈んでいます。
水を通す岩盤ということで、岩が脆かったのでしょうか。

 

次は真ん中の坑口へ。
こちらは水が溜まっておらず。

 

坑口付近からライトで照らしてみますが、数メートル程しか掘っていません。

 

最後は一番右側の坑口。

こちらも残念ながら数メートルのみ。

 

この平場えりあで3つの坑口を確認したので、他にも無いか周囲を見渡します。

 

すると真ん中の坑口の上部に怪しい隙間が。

 

岩と木を掴んで登ってみると、試掘跡を発見。
マンガン鉱石と思われる黒い岩の露頭が見えるので、掘ってみましたが品位があまり良くなかったのでしょうか。

 

 

マンガン鉱山の坑口エリアを一通り探索し終えたあとの。さらにその上部のエリアにも向かってみます。
上部エリアはこんな岩場です。

 

かなり急斜面かつ、足元には落ち葉なども積もっているのでかなり気を付けて歩かないと、滑って転落しそうです。

 

少し行くと坑口らしきもの発見するも、近寄ってみると残念ながら炭焼き窯の跡でした。

 

その後斜面をしばらくウロウロしますがこれといったものは見つからず、久通のマンガン鉱山探索は終了。
お次は少し戻った後に天目指峠まで歩き、子ノ権現 天龍寺方面へと向かいます。

 

お次は久々戸鉱山を探しに向かいます。

飯能市にある久々戸マンガン鉱山跡探索
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